ナポリからのGIFT

少しでもナポリに興味を持つ人が増えれば、と思い、書いています。ただ、稀にプライベートの事も。

【19-20シーズン】ナポリ 今季の通信簿

 


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今シーズンは、新型コロナウイルスの影響を抜きにしても、ナポリにとっては本当に色々なことがあった。

 

秋口には、第8節のエラス・ヴェローナ戦に勝利して以降、8試合勝ち星がなく、(△△●△△●△●)やっとの思いでサッスオーロ相手に勝利した第17節(◯)を挟んで、またもや3試合に勝てず(●●●)。

つまり、12試合で僅かに1勝、稼げたのは僅かに8ポイントだった。

 

前半戦を折り返した時点で稼いだポイントは、ナポリセリエAの舞台に戻ってきて以降最低。12月半ばにはアンチェロッティが解任され、その愛弟子ガットゥーゾが就任

とにもかくにもしんどかったし色々ありすぎた。2ヶ月以上勝利から見放されるチームを見続けるのは精神的にも参ってしまったし、何のために試合を観ているのか分からない。そんな時もあった。

 

 

とはいえ、それももはや懐かしい思い出となりつつある。

コロナウイルスによる長期間の延期は僕らに、ナポリのゲームを観られるだけで幸せだ!ということを感じさせてくれたし、なにより中断明けのコッパ・イタリア優勝は、僕らを歓喜させた。

それ以外にも、夏の大型補強、デ・ラウレンティス会長による合宿騒動、カジェホンの退団、メルテンスとの契約延長…。ホントにまあ色々ありすぎた。

 

というわけで、今回はそんなドタバタなシーズンの、各選手の採点企画だ。あくまで個人的主観がベースとなっているので、ご容赦願いたい。

 

 

(写真は全てナポリ公式より)

 

 
 
GK/#1  アレックス・メレト     6.5


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アンチェロッティ政権下ではレギュラーとしてゴールマウスを守り、安定したセービングを見せてきたが、足元の技術も求めるガットゥーゾに監督が変わり、序列低下。とはいえオスピナとは実力伯仲ということもあり、ローテーションでの出番は多かった。コッパ・イタリアナポリに久し振りのタイトルをもたらしたPKストップだけでも、及第点以上を与える価値はあるだろう。今後はやはり、ビルドアップ面で更なる向上を求めたいところ。

 

 

DF/#2  ケヴィン・マルクィ     S.V.


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今シーズンは靭帯の大ケガでまともな戦力としては機能できず。チャンピオンズ・リーグ(CL)のザルツブルク戦では、PKを与えるもメルテンスのゴールをアシストしたりと、やはり攻守両面での長所と短所が見え隠れ。ディ・ロレンツォがレギュラーとして1本立ちしつつあるだけに、怪我が癒えた来季は正念場か。

 

 

MF/#4  ディエゴ・デンメ     6.5


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冬にチームに加わった、ドイツ産の「新たなディエゴ」。4-3-3に取り組む上で欠けていた中盤の底のポジションをすぐさま我が物とした。抜群の走力と守備時の見事なポジショニングは、チームに安定感をもたらし、彼の加入後はチーム成績も飛躍的に向上。シーズン終盤はロボツカとの併用が続き、来季も2人の競争は続く見込み。

 

 

MF/#5  アラン     5.0


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夏にパリ・サンジェルマンへの移籍が頓挫し、モチベーションを欠いていたのかは分からないが、シーズン序盤はともかく、秋口からチームの低調ぶりに引きずられるようパフォーマンス。本来の彼ならもっとやれたはずだ。冬場には細かい怪我を繰り返し、癒えた頃には新指揮官が中盤2枚のレギュラーを決めていたのもまたアンラッキー。この夏の移籍は濃厚と言って良い。

 

 

DF/#6  マリオ・ルイ     6.0


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良くも悪くもマリオ・ルイはマリオ・ルイ。今や自他問わず色んなファンからネタ扱いされるが、やはりクロスボールの質は高く、攻撃面では前のインシーニェやジエリンスキとの連携も良好。攻撃面でのマイナスポイントは少ないだろう。時々カッとなる性格にラフな守備面をどうにかしたら、それはもはやマリオ・ルイではなくなるのだが、でもやっぱりどうにかして欲しい。とは言ったが、今シーズンはその守備面でも成長の足跡を残したのもまた事実だ。

 

 

FW/#7  ホセ・マリア・カジェホン     6.0


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今シーズン限りで涙のお別れだろう。ガットゥーゾの下ではターンオーバーによって出番がやや減ったものの、相変わらずのレギュラー。十八番の鋭い裏抜けに献身的な守備はベテランになっても相変わらずで、コッパ・イタリア制覇は彼にとっても誇らしい戴冠となったはずだ。加入してから一切の怪我もせず、積み重ねた出場試合数は348と歴代5位。感謝しかない。

 

 

MF/#8  ファビアン・ルイス     5.5


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スペインの2強から引き抜きの噂が度々聞かれたが、今シーズンに限ってはそれに見合った印象は残せていない。左足一辺倒なのが相手に読まれ出し、奪われてからカウンターを浴びる場面もしばしば。フィジカル面は十分で、守備面でも頑張っているとは思うが、もう一個殻を突き破れるか。突き破ってしまったらそれこそメガクラブからお呼びがかかってしまいそうだが。

 

 

FW/#9  フェルナンド・ジョレンテ     5.5


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イタリアに戻ってきたこのターゲットマンだが、4-4-2を採用したアンチェロッティの下では重要オプションとして位置付けられた。ホームのリヴァプール戦でのダメ押しゴールは印象的だ。しかしながら、4-3-3の現政権ではミリクとメルテンスとポジションが重なり出番激減。細かい怪我が重なったのもあるが、トッテナム最終年のような働きぶりを期待していたフロントの考えからすると、及第点には満たないか。

 

 

FW/#11  イルビング・ロサーノ     5.0


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€3800万という移籍金は、今でこそオシメンに塗り替えられたが当初はクラブ史上最多の金額。それに見合った働きができたかと言われれば、やはり物足りなさが残る。本来はカジェホンのポジションを奪うことを期待されていたはずだ。不馴れな2トップの一角を中心に起用されたシーズン序盤は、合流直後のユヴェントス戦を除いて、ほぼ良いとこなし。コロナ明けから存在感を出してきたが、両翼のバックアッパーという位置付け。果たして補強成功かと言われれば…。

 

 

MF/#12  エリフ・エルマス     6.0


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トルコのフェネルバフチェから加わり、今シーズンはカンピオナート25試合に出場(うち13試合で先発)。まだ20歳のプレイヤーだが、足下の技術は的確で、徐々にナポリのリズムに慣れ始めた印象を受けている。ガットゥーゾからの信頼もその起用頻度から垣間見え、来シーズンも出番は少なくないだろう。マルコ・ログのような「途中出場の専門家」のような扱いにならなければいいが。

 

 

DF/#13  セバスティアーノ・ルペルト     5.5


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DFラインに怪我人が多発したシーズン前半は出場機会を与えられていたが、コロナ明けには一切の出番なし。フィールドプレイヤーでは唯一だ。左足を駆使したビルドアップ能力は屈強なCB陣が揃う中においても貴重だが、やはり純粋な対人能力に不安を感じているのだろう。来シーズンはどのチームで開幕を迎えるのか、現時点では不透明と言ったところか。

 

 

FW/#14  ドリース・メルテンス      6.5


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カンピオナートでは9得点と久々に二桁には届かなかったが、それでもチャンピオンズ・リーグの舞台では、リヴァプールバルセロナなどの強豪相手に流石の決定力を発揮。ナポリ史上最多得点も樹立し、名実ともにナポリのレジェンド入りを果たした。年齢の影響か、細かい怪我が幾つかあったが、周囲との連携、個で決めきる力、いずれも素晴らしい。

 

 

DF/#19  ニコラ・マクシモヴィッチ     7.0


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当初与えられた役割はCBの3番手だったが、レギュラー陣が怪我で離脱している間に素晴らしい働きぶり。正直マノラスと立場が入れ替わっても全く違和感はない。粘り強いマーキングと優れたビルドアップは、昨シーズンまで在籍していたアルビオルとよく似ている。アンチェロッティが率いてい前半戦では、お馴染みの「偽SB」としてもプレー。チームに欠かせない存在となりつつあり、それが分かっているフロントも、契約延長に動き出しているが、ここに来て売却報道も。

 

 

MF/#20  ピオトル・ジエリンスキ     6.5


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数字的には2ゴール止まりとパッとはしないが、それ以上にゲームに与える彼の影響力は大きくなった。紛れもなくそれは成長した証であるし、ハムシクの後釜として十分以上の働きをしてくれた。無駄が省かれて洗練されたテクニックと鋭いパスでチームに貢献し、フリーランニングの質も併せ持つ。恩師のサッリ曰く「次のデ・ブライネ」たる資質を遺憾なく示した。あとは決定力を付けましょう。

 

 

FW/#21  マッテオ・ポリターノ     5.5


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ガットゥーゾがロサーノを信頼しきれていなかったのか、冬の移籍期間に買い取り義務つきレンタルで獲得。主戦場は右だが、プレースタイルはカットイン一辺倒と、バリエーションに欠けた印象。守備は精力的で、現時点ではカジェホンの穴を埋めるファーストチョイスだが、補強次第ではその立場も安泰ではない。サイドバックとの連携も要向上。

 

 

DF/#22  ジョヴァンニ・ディ・ロレンツォ     7.0


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お馴染みエンポリから格安で獲得したが、これが大ヒット。特別目立った長所はないが、攻守両面で平均点以上の貢献を行い、マルクィやヒサイが怪我で離脱するなか、右サイドバックのポジションでフル稼働。カンピオナートでは33試合にスタメン出場し、3ゴールを記録した。クリバリやマリオ・ルイ離脱時にはCBや左SBも務め、彼がいなければ完全にチームは崩壊していたかもしれない。

 

 

DF/#23  エルセイド・ヒサイ     5.5


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何故かマリオ・ルイと並ぶネタキャラになった「防止」さん。楽しんで試合を観る分にはそれで結構だが、実際問題、プレーの選択や安定性に問題があることがネタ扱いされる理由に他ならない。両サイドでプレーできるのが強みと言えばそれまでだが、若くしてエンポリから引き抜いたのに、結局はっきりした武器のないまま20代後半に差し掛かってしまった。来シーズンはどんなプレーをしてくれるのだろうか。

 

 

FW/#24  ロレンツォ・インシーニェ     5.5


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苦しんでいたチームを解放させたユヴェントス戦での感動的なボレーシュートは今シーズンのハイライトのひとつ。だが、元を辿れば彼の調子がピリッとしなかったことがシーズン前半戦の低迷の要因だ。アンチェロッティが組んだ4-4-2にフィットできず、ベンチスタートの日もしばしば。指揮官交代後こそやや立ち直ったが、サッリ時代のような輝きまでとは言い難い。

 

 

GK/#25  ダビド・オスピナ     6.5


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メレトにない足元の技術を必要としたガットゥーゾによってレギュラーに抜擢。コッパ・イタリア準決勝2ndレグのインテル戦ではスーパーセーブを連発するなど、セービング能力も素晴らしかった。自分よりも若く、期待値が高いメレトと張り合うなど容易な事ではないし、今シーズンはバックアッパーに専念させられる見込みではあったが、その待遇をはね除けたのは称賛に値する。

 

 

DF/#26  カリドゥ・クリバリ     5.5


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序盤戦は散々だった。ユヴェントス戦でのオウンゴールやスリップによる怪我、マノラスとの連携不足など、加入後ワーストとも言える出来。トップフォームを取り戻したコロナ明けは一転、素晴らしい出来だったものの、1つのミスの代償が大きくつくポジションだけにこの点数とした。だが、個人能力の高さはやはり素晴らしく、「移籍金がたけぇ」と言う奴らに言いたいが、色んな選手にホイホイ金を使えるチームを応援してるから感じるものだ。そんなに欲しけりゃホイホイ出せば良い。無論、会長を納得させる金額で。

 

 

GK/#27  オレスティス・カルネジス     S.V.

 

残念ながら出番はゼロ。第3GKにはもったいない実力者で、チームに安心感を与えてくれる存在。チーム最年長と経験は豊富だが、オシメン獲得のトレード要因としてフランスのリール行きが確定。最終節のラツィオ戦ぐらい出番を与えてあげてもよかったのでは…。余談だが、Morotti選出イケメンNo.1プレイヤー(書くことが少ない)。

 

 

DF/#31  ファウジ・グラム     5.0


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完全復活を期待していただけに、それが果たせなかったことから厳しい点数とした。実力的に言えばマリオ・ルイと比べても遜色ないどころかそれ以上でもおかしくないが、如何せんコンディションが整わない。かつてプレーしていたリーグ・アンへの移籍も囁かれるが、果たしてどうなることやら。気付けばもう30代手前だ。つくづくあの大ケガが悔やまれる。とてもいい選手なのだが。

 

 

FW/#34  アミン・ユネス     6.0


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戦力外扱いされかけても挫けることなく、プロフェッショナルな姿勢で練習に臨み続けた結果、出場機会を自ら手繰り寄せることに成功したのは称賛に値する。ピッチ上の成績で良い数字を残せなかったのは残念だが…。他の選手と比べて不公平な評価であることは自覚しつつも、及第点としておこう。この夏の移籍は濃厚だ。

 

 

DF/#44  コスタス・マノラス     5.5


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怪我に悩まされたシーズンを送り、多くの移籍金をかけた割には稼働率は良くなかったため、この点数とした。クリバリとの連携不足も露呈し、前半戦低迷の要因の一端にもなった。とはいえ、ホームのCLバルセロナ戦など、いくつかのゲームでは素晴らしい出来。セットプレーで相手の脅威になりゴールを記録するなど、ポジティブな要素もある。来シーズンからは真価が問われそうだ。

 

 

MF/#68  スタニスラフ・ロボツカ     6.0


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ハムシクナポリに推薦するだけあって、やはりグッドプレイヤー。ヌルヌルドリブルと丁寧なパス捌きにはセンスを感じさせる。ガットゥーゾに起用されているのはアンカーのポジションだが、もう一列前でも十分機能しそうだ。課題は守備面。デンメに劣るのは致し方ないが、更に強度を高められるか。インターセプトは上手だ。

 

 

FW/#99  アルカディウシュ・ミリク     6.0


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良い選手なのは間違いないが、良くも悪くもナポリぐらいの規模に適したプレイヤーで、更なるメガクラブに足を踏み入れるには何かが足りない。周りを活かすプレーの質はメルテンスと比べて圧倒的に劣り、そこがガットゥーゾのお気に召さなかったのか、スタメンの割合が減少。シュートの技術は高く、左足も強烈、しかも空中戦も強いと、ストライカーに求められるモノは備わっているが…。移籍しなければ飼い殺しが待っているとも。

 

 

 

 

 

■最後に

 

最後に言っておかなければならないのは、シーズン当初の目標だ。アンチェロッティ2年目を迎え、サッリ体制からの移行を完了させる目論見で、更にその流れでスクデット獲得を目指すはずだった。それが7位という結果なのだから、厳しい点数をつけるのは当然だ。

「よく頑張りました」的位置付けの6.5点以上の選手は、メレト、デンメ、メルテンス、マクシモヴィッチ、ジエリンスキ、ディ・ロレンツォ、オスピナの7人。これでも順位的に言えば大甘だ。

 

結果的にコッパ・イタリアを制覇して、久しぶりのタイトルをもたらしたガットゥーゾには感謝したいところだが、やはり最大の目標を争う資格すらなかったのは落胆する他ない。

厳しい過密日程が待ち受ける来シーズンは、完成度の高い他のチームに割り込んで、CL出場権を得ることが現実的な目標となりそう。スクデットから一歩後退した目標ではあるが、再びナポリが以前の力強さを取り戻すために、チーム一丸となって頑張って欲しいところだ。