ナポリからのGIFT

サッカー・イタリア1部セリエAのナポリを応戦し続ける者が気まぐれで書くブログ。僕の文章で少しでもナポリに興味を持つ人がいればなによーり。

緊急SOS!メルテンスのゴールぜんぶ見る大作戦

 

新型コロナウイルスで大規模な中断に見舞われているスポーツ界。ドイツのブンデスリーガ再開は実現したものの、セリエAはまだ。しかしながらこのほど、6月13日からの再開(コッパイタリア準決勝)が発表された。

 

緊急事態宣言中ははっきり言って、刺激が足りなかった。それが解かれた今もやはり自粛傾向で、サッカーもブンデスリーガがようやく観れるようになった程度。

暇で仕方がない。そんな時にYouTubeを開いてみたところ、ドリース・メルテンスナポリであげた全121ゴールの動画が載っていた。10分ほどの動画にまとめられたゴール集であったが、どれもこれも美しく、素晴らしいゴールばかりであった。

 

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ナポリで通算121ゴールを記録しているメルテンス

 

そこで思い付いたのが、今回の記事のテーマである。暇だからこそ調べられるものもあるはずだ。

余談だが、メルテンスの契約延長の話が具体化したこのタイミング、かつ緊急事態宣言下の今(もう解かれてはいるが)において、『緊急SOS』と題したこのテーマにはあっぱれとしか言いようがない。どこかのバラエティをパクったと言われればそれまでだが、それぐらい多目に見てくれ。許してほしい。

 

在籍7シーズン目を過ごしているメルテンスだが、その121という得点数は、クラブ最多タイ。マレク・ハムシクと並んでいる。

振り返ってみると、当初はロレンツォ・インシーニェと左ワイドの位置を巡って激しいポジション争いを繰り広げていたが、大きな転機を迎えたのはマウリツィオ・サッリが率いて2年目の16‐17シーズン。主力のけがも相まって、センターフォワードに抜擢されると、得点を荒稼ぎし始めた

 

 

■シーズン別得点数

 

こんなもの、Wikipediaに載ってるじゃないか!と思ったそこのあなた。その通りだ!しかしながら、僕は暇だったので数え調べた。冷静に今振り返ると、ゴールデンウィークって超絶暇でしたよね…?

 

という訳で、シーズン毎の得点数を見ていこう。

 

13‐14シーズン  13ゴール

14‐15シーズン  10ゴール

15‐16シーズン  11ゴール

16‐17シーズン  34ゴール

17‐18シーズン  22ゴール

18‐19シーズン  19ゴール

19‐20シーズン  12ゴール

 

先に述べた、センターフォワードで起用されるようになったのが16‐17シーズンであることを考えると、見事なまでにサッリのコンバートにフィットしたことが分かる。このシーズンの得点数はセリエAでも2位にランクインするほどだった。

 

 

 

■アシストは誰?

 

コンビネーションを駆使して得点することが多いイメージのあるメルテンスだが、実際はどうだったのだろうか。動画を観ながら調べてみた。

尚、ドリブルで敵を抜いたりすると、誰がアシストしたことになるんだ?…というように、アシストの基準に明確なものは存在しないため、これは僕の独断と偏見でアシストを数えた(確かセリエAは公式なアシスト数のカウントをとっていなかったはず)。

また、動画には直前のパサーが誰なのか映ってなかったりすることもあったため、その場合には、YouTubeセリエA公式のハイライト動画を観て、誰なのか確認した。

 

その結果、順位は以下の通りとなった。

 

3位 マレク・ハムシク(7アシスト)

2位 ロレンツォ・インシーニェ(10アシスト)

1位 ホセ・マリア・カジェホン(18アシスト)

 

驚くべきことに、カジェホンは18アシスト。約15パーセントはカジェホンのお膳立てから生まれた得点だった。僕はインシーニェを想像していたのだが、カジェホンがここまで荒稼ぎしているとは思わなかった。ちなみに、メルテンスが加入してから、毎シーズンアシストを稼いでいるのもカジェホンだけである。

詳細は以下を見て頂こう。

 

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アシスト表

 

気になったので、円グラフにまとめてみてもみた。

 

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アシスト円グラフ

ダサすぎる円グラフだが、これを見ると、パスを受けて決めた得点とそれ以外での得点が、ほぼ半々になっていることが分かる。つまり、自らぶち込むもよし、連携で崩すもよしのプレイヤーであると言えるのではないだろうか。

ただ厳密にいうと、センターフォワードに固定される前(13-16)と後(16-20)の比較も見てみたほうがいいだろう。

という事で、またしても2つの超絶ダサい円グラフを並べることにする。

 

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13-16アシスト円グラフ

 

このグラフを見ると、ドリブルの割合が異常に高い40%(14得点)メルテンス自身のドリブルから生まれており、彼の状況打開力が得点へのカギになっていたことが分かる。

また、ポジションを常に争っていたインシーニェからのアシストは僅かに「1」。また、カジェホンは、このグラフでもその割合の高さを如実に示しており、約17%(6得点)は彼のアシストからとなっている。

この頃は、左右のウィングという位置関係であり、センターにはエースのゴンサロ・イグアインが君臨していたにも関わらず、この数字を残しているカジェホンメルテンスやインシーニェらがピックアップされることが多く、目立ちはしないが、素晴らしい選手であることがここからも分かるだろう。

 

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16-20アシスト円グラフ

 

センターフォワードに固定されるようになってからのアシストは、上記円グラフのようになった。これを見ると、全121ゴールの時以上にまんべんなく全てのパターンで得点を重ねていることが見て取れる。ウィング時代(13-16)に40%もあったドリブルからの得点は、約18%にまで減少しており、周囲との連携を巧みに使っていた傾向が見て取れる。

おそらく、サッリ政権期の円熟したパスサッカーの賜物だろう。

また、注目のカジェホンとの関係はどうか。87ゴール中12点が彼からのアシストで、特に目立ったのは、低くて早いクロスにメルテンスが合わせる場面だった。ニアでもファーでもピンポイントでボールを送り込んでおり、約14%が彼からのアシストである。

メルテンスのポジションが変わる前(17%)と大して変わらず、彼の位置取りをよく見ていた。クロスの精度も申し分ない。カジェホンカジェホンであり続けたという訳だ。

 

ただし、気を付けなけらばならない点は、カジェホンはつい最近まで、ヨーロッパで最もフル稼働をしてきた選手の一人だったという点である。ナポリに加入してからというもの、欠場した試合は10試合前後でしかないのだ。Optaによると、2010年代での公式戦最多出場選手でもある。だからアシスト数が多くなるのも納得だ。

まあ、それを込みにしても凄いのだが。

 

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アシスト王となったカジェホン

 

 

 

■ゴールを決めた時の位置取りは?

 

このテーマに対する、皆さんの予想はどうだろうか?メルテンスは当初左で起用されていたのだから、相手ゴール向かって左側からの得点が最も多い、という予想を多くの人はするだろう。かく言う僕もである。インシーニェもそうだが、ペナルティエリア角の左45度からの巻いたキックは十八番といって言い。

 

 

では詳細な結果を見てみよう。

 

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得点場所

 

シーズンを通しての結果はこうなった(尚、PKでの12得点はここに含んでいない)。ある意味予想通りではある。

 

 

ちなみに、更に詳しく調べると、上記A・C・Dの左3か所で決めた得点数は、センターフォワード抜擢前(13‐16)が18得点で、抜擢後(16‐20)が35得点であった。

また、上記B・Eの右2か所で決めた得点は、13‐167得点16‐2024得点だった。

 

ややこしくなってしまったので、簡単にパーセンテージで表そう。

13-16シーズンは左側で決めた得点が51%、右側で決めた得点が20%

17‐20シーズンは左側で決めた得点が40%、右側で決めた得点が28%

(ともにゴールエリア内での得点&PKは、どちらのサイドにも含めていない)

 

左ウィングで起用されるなら当然だが、センターフォワードで起用されていても、やはり左側からの得点が多かった

 

 

 

カジェホンのアシストでのゴールパターン

 

さあ、そこで更なる疑問だ。

前述の通り、数字に表れるカジェホンとの相性の良さが指摘されていたメルテンスだが、その得点の形はどうなのか?確認してみることにする。

 

やはり今回も、センターフォワード抜擢前(13-16シーズン)抜擢後(16-20シーズン)に分けて見てみることにする。

 

すると以下のようになる。

 

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カジェホンアシスト(13-16)

 

まずは左サイドが主戦場だった13-16シーズンについて。

カジェホンからのアシストは6つだが、うち3つは右サイド深くからのクロスボールに合わせた形であることが読み取れる。両翼を努める関係性ながら、メルテンスが内に絞ってきて合わせる形がハマっていたとも言えるわけだ。特に、メルテンスの場合はニアに飛び込んでワンタッチで合わせる技術に長けているのはナポリファンならご承知のはずだが、それの傾向はこの頃からも見て取れる。

また、全てのゴールにおいて、「右から左」にラストパスが出されていることも見て取れる(ポジション柄、当然と言えば当然だが)。このデータに関しては、センターフォワード起用後との違いがどうなっているのか気になるところだ。

 

カジェホンのアシストそのものが6本と、十分に参考にできる量のデータではないので、16-20シーズンも早速だが確認しよう。

 

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カジェホンアシスト(16-20)

 

やはり見てわかる通り、カジェホンのクロスボールに合わせる形が多い

ところが、それだけではない。両翼の関係から、センターフォワードと右サイド、つまりは隣同士の関係になったことで、ポジションチェンジも発生カジェホンが内に絞ってメルテンスがサイドに流れる。このパターンから生まれるゴールもあることが分かるだろう。

メルテンス自身のゴールシーンではないが、昨シーズンのCL初戦、後半アディショナルタイムにインシーニェが得点してリヴァプールを破った試合でも、やはりこのポジションチェンジに似た動きが明らかにハマった。外に流れたメルテンスの内側へのパスから抜け出したカジェホンが、インシーニェにラストパスを供給。見事な決勝点が生まれている。

このようなパターンは、他のチームであれば頻繁に行われているのかもしれないが、少なくともアルカディウシュ・ミリクが基準点型のフォワードとして起用された場合の試合では、あまり見かけないパターンだ。サイドに流れる動きからの仕掛けや崩しも、今シーズン序盤はイルビング・ロサーノが頻繁に求められてきたように見えたが、それに応えられたとは言い難い

つまり、カジェホンメルテンスの相性がより良好であることが分かるはずだ。

元がウィンガーと言うこともあり、サイドに流れてもプレーできるメルテンス。そして内に絞ってもラストパスを出せるカジェホン

 

メルテンスのコンバート前は、(あくまでメルテンスのゴールの際に限っては)クロスボールの出し手と受け手の関係が主だった2人だが、コンバート後はそれ以上の関係に。

どちらにとっても良い配置となっていたわけだ。

 

あと、それにしても、小柄ながらクロスボールに合わせる能力も光るメルテンスは見事としか言いようがない事も分かる。昨シーズンのインテル戦、相手の2人のDFに挟まれながら、カジェホンからのアーリークロスをヘディングで仕留めた場面には驚かざるを得なかった。

 

 

 

■最後に



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メルテンスカジェホン。現在32歳の2人は、どちらも2013年にナポリに加わり、そこからチームを支え続けてきた素晴らしいプレイヤーだ。前者は契約延長、後者は契約満了による退団が濃厚と見られているが、その貢献度は測りようがないほど素晴らしい

そんな中でも、(この記事テーマとはかけ離れてしまうが)僕は特にカジェホンについて言及したい

皆さんも、この記事を通して(メルテンスについて調べたつもりが、予想に反して、図らずとも)カジェホンの素晴らしさを理解して頂けただろう

 

ここ数年の間、あくまでナポレターノ以外から見れば、チームの中心はインシーニェであり、ハムシクであり、メルテンスだったはずだ。だけど僕らならカジェホンがどれだけ偉大なプレイヤーなのか知っている。

 

(インテルなどでプレーした)長友がYouTubeで発言していたが、世界一とも言われる裏への抜け出し自陣深くまで下がって行う献身的な守備。それに加え、2010年代最多の公式戦出場数

どれもボールを持って行うテクニカルなプレーではないが故に、前述したインシーニェらほど脚光を浴びる存在ではないし、性格的なところから考えてもおそらくそうだ。

カジェホンが本当に退団することになれば、また何かしら書きたいが、替えが効かない彼の退団はナポリにとって大きなダメージになることは間違いないだろう。それぐらいのプレイヤーだ。

 

そしてこの企画の主人公、メルテンス

来シーズン以降もナポリに残ってくれることが濃厚となってきたが、僕らファンからすれば最高の選手だ。まだまだ彼の華麗なプレーが見られることを喜びたい。

 

 

 

 

 

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最後になるが、グダクダと長い文章を読んでいただき、ありがとうございました!

これを書き始めようと決意してから1ヶ月半ぐらいは経過したので多少グダってても許してください。

 

で、最後にですが、今は皆さんとコロナ明けのセリエAを早く見たい!見たいんじゃ!!

そんな気分です。

 

マリオ・ルイが語る、ナポリのディフェンス陣とガットゥーゾ、そしてCLの舞台

 

マリオ・ルイが先日、『Radio Kiss Kiss』にて、今シーズンのここまでの結果や、チャンピオンズ・リーグ(CL)のバルセロナ戦について、そして指揮官ジェンナーロ・ガットゥーゾについてなど、色々と語ったようだ。CASANAPOLI.NETが報じている。


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フットボールが恋しい。だが、できるだけ直ぐに日常を取り戻すために全てを犠牲にしなければならない。」

 

「僕たちは、ロックダウン(都市封鎖)が行われる前までは、割りと良くやっていた。レッチェ相手に残念な敗北を喫した以外はね。ここまでの結果はポジティヴだったよ。チームはファンが望むようにプレーしていたし、僕ら自身も楽しんでいた。」

 

「僕自身はナポリで良いスタートを切れたわけではないけど、ハードに努力して、もっと向上したいと望んできた結果、ここで皆に価値を見せ付けることができている。幸せなことだし、ファンが僕をサポートしてくれてることには感謝しているよ。」

 

「(ジョヴァンニ・)ディ・ロレンツォ?ああ。僕は彼をエンポリに連れてきて、そこで上手くやっていた。普通、エンポリで良いプレーをしている選手ならば、もっと高いレベルのスカッドでも適応することができるだろうよ。彼のクオリティならば、エンポリより強いチームでもっと素晴らしいプレイヤーとなる可能性もある。」

 

「(カリドゥ・)クリバリと(コスタス・)マノラスについて?彼らは偉大な選手だが、僕らには他にもそういった選手たちがいる。彼らは自信をもってプレーしているよ。ナポリには、このとても強力な守備陣がいて満足しているよ。

 

カルロ・アンチェロッティ体制が1年半で崩壊した今季のナポリだが、ガットゥーゾを新指揮官に迎えたことで、なんとか成績も上向いてきた。マリオ・ルイはガットゥーゾがこの「コロナ禍」において、チームにどういった姿勢で接しているのか、次のように述べている。

 

ガットゥーゾはチームと親密な関係を築いているよ。アンチェロッティの頃のモノを何も奪わないでね。今、彼はいつでも僕らのことに耳を傾けようとしてくれているし、一生懸命トレーニングし、よく食べていることを確認しようとしている。電話では他に、家族がどうしているのかも聞いてくるね。」

 

「僕らは今、ビデオ通話でチームメイトと話したりして、素敵な時を過ごしているよ。」

 

CLの舞台でバルセロナと激突し、現在はセカンドレグ手前で中断中のこのカード。ファーストレグは1-1のドローに終わっている。セカンドレグの日程は依然として不透明だが、マリオ・ルイはバルセロナについて次のように語っている。

 

「僕らは世界で最高のチームに対抗しないといけないのだから、難しい試合になるのは分かっている。だが、サッカーにおいて当たり前なことなど存在しないのを僕は知っているし、全てが可能だ。サプライズだって起こせるかもしれないよ。」

 

「僕らはまだ3つのコンペティションを戦っているし、コッパ・イタリアは準決勝に残り、トロフィーを掲げられる可能性もある。」

 

 

昨シーズンまでのマリオ・ルイといえば、批判が集中する環境にあったところだが、それでも残留を決めた今シーズン、ようやく説得力のあるパフォーマンスを見せ始めてきていたところだ。プレイヤーとしての成長も垣間見える彼だが、一時的とはいえゲーム中にキャプテンマークを任されることもあった。このインタビューから見ても分かるとおり、精神的な充実も見て取れる。

今後がどうなるのか依然として不透明だが、再開後のパフォーマンスに期待したいところだ。

 

【雑談】友人を亡くし、社会の荒波に揉まれ、ナポリは勝てない

 

昨年もこの時期に【雑談】と称して色々書いたが、これは今年度1年間を振り替えるという意味で、そして遠くなのか遠からずなのか、再びこれを見直すであろう将来(といっても数ヵ月後とかであろう)のために書く文章だ。

僕にとっては続けられない日記に代わるような、言わば「年記」ともなるべきモノである。もっとも、僕は大変気紛れであるが故に、「年記」以上の頻度で更新するかもしれないし、以下なのかもしれないが。

 

ちなみに下のリンクは昨年更新時のモノだ。中身は大したことは書いていない。

【雑談】就職活動と社会人 - ナポリからのGIFT

 

無論、今から書くことも中身がないのだが。

 

 

■社会人スタート

 

1年が経つのはあっという間だったとか、そういうことはあまり書きたくない。僕にとってのそれは、皆が言う常套句のようなものであり、他の誰とも違った感覚や意識を大切にしたいと思う。

 

しかしながら、やはり現実で送る毎日は、その常套句さながらであった。

日々の仕事に追いやられ、必死に覚えた4月。ゴールデンウィーク明けに学生気分が抜けない5月。どんよりとした雰囲気にのまれそうな6月…。

恐らく誰もが経験してきたことだ。知らず知らずの内にぬるま湯に使っていた僕には、突如冷水を浴びせられたような衝撃とストレスがあり、それだけではない。そんな最中には、人生においても最もショッキングな出来事のひとつが僕を襲った。

 

こう、「襲った」と書くのも軽々しい。120%起こってほしくない出来事であったからこそ、僕を「襲った」程度の言葉や考えで済ませたくはないと心から思う。

 

「今でも襲っている」の方が少し近い。

だが「襲っている」という表現も、彼は望まないだろうし、僕自信もピンと来ない。多分彼は、僕らが送る忙しない日常をケタケタ笑って覗いているのかもしれないからだ。彼のそんな笑いを、僕は不安や恐怖に摩り替えてはいけない。

 

「皆と違った感覚を大切にしたい」とか、そんな格好いいこと言ってじゃねーよ!と言われることは間違いないのだが、結局その事にどう向き合っていくのか、模索しながら僕らは生き続けるしかないのである。

彼の存在を横に感じながらなのか、彼のために!彼の分まで!なのか、それとも他の何かなのか。これからも向き合っていくつもりだ。

 

彼とは、いわゆるぬるま湯に浸かった4年間の共有もしたし、卒業旅行では1週間同部屋で過ごした間柄であった。とあるワニのように、別れは予期せずに訪れてしまうときもある。自分が、いつどうなるのかも分からない。

だからこそ、毎日を懸命に生きなければならないと思う。だがその一方で、やはり現実は理想通りにはいかない面もある。

 

今日できることを明日に先延ばしにし、怠ける自分がいる。

あの出来事と向き合い続けると決めたのならば、今日やること、明日やること、それらをしっかりこなすことこそ、その第一歩なんじゃないのか?と言いたい。そして、それを積み重ねてこその、「向き合う」でもある

怠けているようでは、ぬるま湯生活と変わらない。あの出来事も僕の中で、過去のモノとして置き去られていくだけになってしまう。

 

 

■勝てずにもがく、ナポリと僕

 

異なる環境と突然の悲しい出来事に戸惑いながらも、僕はこのチームの試合を観続けたわけだが、今年度という単位で見れば、とてもじゃないが、幸せな週末を送れたとは言い難い。

 

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SSCナポリ

 

このナポリというチームが送るシーズンは、全くもって順風満帆ではなかった

恐らく他の熱心なサッカーファンがそうであるように、僕の日々の生活は、このチームの試合を観ることもその一部に含まれている。しかし、結果が出ないチームを観続ける事ほど精神的にキツイものはない。

本来であれば、試合を観て勇気づけられたり元気が湧いてくるのが当たり前だったのだが、そうはいかなかった。

 

春には優勝を期待されたヨーロッパ・リーグ(EL)からいとも簡単に敗退、夏を終えて迎えた新シーズンでは、秋から年明けにかけて13試合で1試合という長い暗闇に迷い込んでしまっていた。自分で部活をやっていても、社会人としてサッカーをしていても、流石にそこまで勝てなかったことはなかったはずだ、とふと思う。

 

試合を観るために時には深夜2時や5時に起床し、眠い目をこすって視聴する週末とミッドウィーク。

なかなか思い通りに事が運ばぬチームは、まるで社会人1年目でもがく僕らの姿と重なるようだった。順風満帆に行き過ぎたここ数シーズンのナポリであったが、時には躓き、苦しむこともある。社会人として生きる僕らも同じで、「分からないのに聞きにくい」といったよくある些細なことから始まり、そもそも何故こんな(他の人でもできるような)仕事をしないといけないのか?と思い悩むこともあった。

本当にこの仕事をしたくてこの職についたのか?

自分の理想と現実との乖離はまた、スクデットという夢を掴めずにいるナポリとも重なった。

 

だが、苦しんだ先には光が待っているかもしれない。

にくきコロナウイルスでシーズンの中断が続いているとはいえ、それ以前には復調した姿を見せてくれたナポリ。それはクラブ全体としてもがいた末に訪れた光だともいえる。

 

果たして、僕はどうもがいて、この長い社会人生活を生きていくのだろうか?

自分で言うのもアレだが、(なぜか)やたら周りから評価を受ける就職先を選んでいる(とはいえ人気のある別の就職先の方が何十倍も倍率が高いだろうし、こんな仕事をしていて評価される筋合いは全くない)。

だが、それを辞めてまで別の選択肢を探り、夢を追う可能性は当然頭の中にはある。

一方それとは別に、現職でもがき続け、自分のやりたい仕事をつかみ取る、という手もある。

 

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今日やること、明日やることをしっかりこなしていく。それは仕事後の時間を無駄にしない、という就職当時に心がけたことを貫き通すことともつながる。そして、地道にそれらをこなしていった先に見えるものがあるはずだ。ナポリがそうであったように。

 

 

彼のために、彼の分まで。彼に励まされながら。

もがいて、もがいて、もがいて。

多分僕は来年度も過ごしていくことになるはずだと思う。

 

【プレビュー】CLラウンド16 ナポリ×バルセロナ ~ナポリ視点での批評を添えて~

 

いよいよチャンピオンズ・リーグのラウンド16の幕が上がった。そして僕らのナポリも26日(水)早朝に、バルセロナと激突する。

 

今回はナポリにとっては格上に挑む大一番だ。相手にとっては「通過点」としか思われていないかもしれないが、セリエAで現状6位に甘んじるナポリにとっては今、世界中に存在感を示すまたとない機会となる。

 

 

■予想ラインナップ


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ここ7試合で6勝と、苦戦が続くゲーム展開も多いが、しぶとく勝ちを拾ってきたナポリカンピオナートでは暫定ながらEL圏内まで順位を戻し、周囲の雑音もようやく落ち着いてきたところで挑む大一番だ。

 

とはいえ格上が相手という事だけあって、ジェンナーロ・ガットゥーゾ監督には、守備的にゲームに入るのか、それとも攻撃的に行くのか、難しい舵取りが強いられる。それによって人選は変わりそうだが、一貫して採用する4-3-3(4-1-4-1)でシステムは不変だろう。

中盤に加わった新戦力ディエゴ・デンメがライン間の守備に気をかけつつ、散らし役もそつなくこなすなど、十二分の働きをしているこの布陣。守備的に臨むのであれば、一列前には中盤の働き屋アランの力が必要な展開になりそうだ。ただし、不満分子と化しかけている彼を起用するプランを、ガットゥーゾは持ち合わせているや否か。カリドゥ・クリバリ不在の影響が痛いだけに、そのチョイス次第では試合の行方を決めかねない。

また、クリバリ不在のディフェンスラインは、一昨シーズン前にバルセロナを奈落の底に沈めたコスタス・マノラスが健在。その穴を彼と二コラ・マクシモヴィッチが最小限には埋めない限り、勝利への芽は薄くなる。

最前線は、連携面では敵なしのトリデンテで挑むのが濃厚だと踏んだ。ドリース・メルテンスホセ・カジェホンのプレスバックで助けられる展開は多くなると見込まれるからだ。確かにボールを預ける基準点となるアルカディウシュ・ミリクの存在も貴重だが、後述するディフェンス時の4-1-4-1の布陣を考えた時、彼がどこまで貢献できるか疑問符が付く。

 

 


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一方のバルセロナだが、ナポリは同様、キケ・セティエンを新たな指揮官に迎え、この冬から新たな体制へと移行した。

とはいえバルセロナではリオネル・メッシが絶対的な存在であることに変化はない。だが彼にボールが渡らなければ、その存在感も皆無となる。よってナポリからしたら、バルセロナのビルドアップをどう阻害するのかが焦点だろう。

 

そしてそのビルドアップの中心を担うセンターラインの面々は健在だが、両サイドを担うメンバーに怪我人が続出している。ジョルディ・アルバとセルジ・ロベルトのスペイン代表コンビと、前線ではウスマン・デンベレが不在。さらにはセンターフォワードルイス・スアレスも長期離脱中。だが、それを差し引いても、ナポリ以上の戦力を持っているのが事実だ。

前節のエイバル戦で、フレンキー・デ・ヨングは休息をとることができたのでスタメンは濃厚。一方その試合に左のウィングとして出場していたアルトゥール・ビダルは、アンス・ファティとの二者択一となりそうだが、イタリアでの経験、加えて実力的には格下相手とはいえ、アウェー戦で守備面も考慮する必要性もあることから、スタメンに名を連ねそうだ。

 

クラブ内部でゴタゴタがあると噂されるなど、少し前のナポリにも類似した状態のように見えるバルセロナ。だがエイバル戦を見る限り、そのゴタゴタから来る負の連鎖は起こることはなさそうだ。

 

 

■マッチプレビュー

 

このゲームのポイントは、タレントでやや劣るナポリが、バルセロナ相手にどう守備に入るかだろう。

ナポリは先日のコッパ・イタリア準決勝1stレグのインテル戦で、ドリース・メルテンスをワントップに起用し、4-1-4-1の陣形を組んだ

これが非常に機能し、中央をガッチリ閉めたことで、インテルをサイドからの攻めへと誘導。中盤経由で最前線のロメル・ルカクラウタロ・マルティネスにボールが渡らないように工夫されたこの守備体型で、メルテンスに相手のレジスタ、マルセロ・ブロゾヴィッチの監視役を任せセンターバックからのパスが通らないように徹した。2人のインサイドハーフと左右のウィングは、相手の中盤を監視し、中央を封鎖。ウィングバックにボールが集まる展開を望んだ。

 

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ナポリが敷いた布陣

 

 

さて、バルセロナはどのようにビルドアップを仕掛けてくるのだろうか。

セルジ・ブスケッツセンターバックの間に降りてきて3バックとなる時がある。だが、基本的には以下のようにGKのテア・シュテーゲンがパスをとことん繋ぐナポリファンからすると、足元が上手いでおなじみのペペ・レイナよりも足元が上手い(下図はエイバル戦の布陣)。

 

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バルセロナのビルドアップ

 

アスレティック・ビルバオがコパ・デルレイのゲームで前からハメこんで勝利を収めたが、ナポリからすると、正直この舞台でそれをやるのはリスキーだ。なぜならそのゲームとは違い、2ndレグでバルセロナホームの戦いが待ち受けているからだ。一か八かリスキーに挑んでも、アウェーゴールを奪われれば、しかも先に取られてしまうと、かなり厳しい戦いを強いられる。

 

インテル戦のように、実績を残した4-1-4-1で組む可能性はあるだろう。ブスケッツへのパスコースを潰しつつ、GKとCBからサイドバックへのパスを誘導。特に、守備面でも強さを発揮するナポリの右サイドと、主力不在のバルセロナの左サイドの攻防に持ち込めれば尚良しか。

少なくとも、某媒体が言う、「4-4-2でブロックを組む」のは現体制で見たことがないので、可能性としてはかなり低い。あるとしたら、インサイドハーフ1人を1列上げた4-4-2気味でのハイプレスだろう。

 

ナポリからするとリスクを侵さなければ勝てないのも事実。開始直後からハイプレスを仕掛ける可能性も十分あり、正直言って、この辺りのプランを読むのは難しい。

 

注目選手をそれぞれのチームから挙げるとすれば、ナポリはピオトル・ジエリンスキ、バルセロナはフレンキー・デ・ヨングか。

マッチアップする事が予想される2人だが、ジエリンスキは苦手な守備面での対応に追われる展開で、どれだけ踏ん張れるかがポイントだ。加えて(ファビアン・ルイスよりも)攻撃面でカギを握る彼の働き次第では、同サイドのロレンツォ・インシーニェらに訪れるチャンスの多さも変わってくる。

一方デ・ヨングは、見たところ後方から飛び出す技術に長けており、メッシを筆頭に相手を引き付けられる人材が揃うバルセロナにあって、危険な存在の一人と思われる。また、彼らと絶妙なバランスでトライアングルを構成するブスケッツも、サイドへも前方へも散らすことが出来ることから、ナポリデ・ヨングと共に彼への監視をも働かせる必要がありそうだ。

 

 

 

(参考兼批評対象フットボール・チャンネルhttps://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200225-00010001-footballc-socc&p=1 )

 

 

 

 

 

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ご覧いただきありがとうございました。

本来はもう一日前に載せて、ホラ真似してみろ!と煽れれば良かったと思います。

個人の見解とはいえ、「ソースさえ載せれば」パクりウェルカムなので。

以上です。

 

ウイイレで、ユヴェントスではなくヴェローナを使った話

 

最近、一時期やっていなかったウイイレのアプリをやり始めたのだが、基本的にこのゲームは「ガチャ」を引いて自分でチームを作る。しかし、僕がやっていたイベントは、自分で作ったチームでの対戦ではなく、リアルである既存チーム同士をオンラインで戦わせるというモノだった。

 

僕は最近のセリエAでのエラス・ヴェローナの戦いに感銘を受けて、このイベント上でヴェローナを選択してみた。このイベントではセリエAのチームしか選べず、ナポリ以外のチームを使って戦ってみたかった次第である。

ちなみに、各チームに「チームパワー」というモノが設定されているらしく、ヴェローナのそれは、「1303」。

 

だが、腹が立つことに相手がユヴェントスばかり。チームパワーは「2003」。数値上、1.8倍ぐらいの強さがある。

 

所詮セリエAのことも知らない輩が、どうせ一番強いからとかいう、クソ単純な理由で選んでるんだろう。分かってねぇなぁ、ヴェローナの方が強いんだ、見せつけてやるぜ!

 

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ユヴェントスに勝利したエラス・ヴェローナ

 

などという気持ちで意気込むが、これが本当に全くもって勝てない

 

最初に断っておくが、僕のプレースキルはそこまで低くはないと思うし、そもそもプレースキルがだいたい同じ程度のプレイヤー同士が対戦する仕組みになっているらしい。

 

やはりこのゲームは狂っている。ユヴェントスヴェローナより強いはずがないのに、あんまりだ。どこまでユヴェントスを贔屓する気なんだよこのゲームは。コナミも分かってない()。

 

そんなこんなで、少し調べたくなったので調べてみた。

 

 

ウイイレの数値はリアルを反映していない

 

と、見出しを銘打ったが、これを書いている現時点では、本当にそうなのかは分からない。調べながら書いていこうと思っている。

 

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23節時点でのセリエA順位表

 

23節時点でのセリエAの順位は上のようになる。しばしば「今期のセリエAはいつもとは違って面白い」と言われるが、その通りだ。

とはいえ、『優勝争いが「面白くない」プレミアの代わりに見ごたえのある所を探した結果、セリエAにたどり着いた感』も否めないのだが…。

 

そんなことはさておき、ウイイレ上での各チームの強さ(チームパワー)を見てみよう。

チームパワーが大きい順に上げていこう。

 

2304 ユヴェントス

1984 ナポリ

1976 インテル

1864 ミラン

1853 ラツィオ

1808 ローマ

1723 アタランタ

1703 トリノ

1663 フィオレンティーナ

1623 カリアリ

1604 サンプドリア

1575 ウディネーゼ

1552 ジェノア

1524 サッスオーロ

1507 パルマ

1504 ボローニャ

1450 SPAL

1415 ブレシア

1365 エラス・ヴェローナ

1347 レッチェ

 

と、こんな感じになる。

 

実際の順位と、ウイイレ上の「チームパワー」をグラフに表してみた。すると以下のようになる(縦軸:「チームパワー」、横軸:順位)。

 

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Excelでは「相関」係数を調べることができるのだが、調べてみると結果は-0.612

右下がりのグラフになる以上、値がマイナスになってしまうが、絶対値をとると0.612となる。

この値がどの程度の相関度合いを示しているのかというと、「完全な相関(1.0)」、「高い相関あり(0.7~1.0)」に次ぐ、「中程度の相関あり(0.4~0.7)」という結果となる。まあつまりは、ウイイレで強いチームは実際でも強い」という事がボチボチ成り立つということだ。

 

 

だがちょっと待ってほしい。順位で考えるのはいささか違うのではないか?普通勝ち点だろう!

という事で、勝ち点(貼り付けた上記順位表にも記載がある)でも調べてみた。

するとグラフは以下のようになる(縦軸:勝ち点、横軸:「チームパワー」)。

 

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そして相関は…

 

0.637!!!!

 

ここで0.5ぐらいを出しておいて、「ほら見ろ!ウイイレなんて信用ならんじゃないか!!!」と言ってみたかった

思い通りにいかないのは、まるでナポリの試合と同じようだ。レッチェ相手に負けてしまうように。

とはいえ、0.612も0.637もさほど値としては変わりがない。

 

「中程度の相関が認められる」

 

強い戦力を有する者が弱いそれを倒してしまうという構図が必ず成り立つとは限らないのである。

 

なのになんだあのウイイレときたら!!!ヴェローナユヴェントスに全くもって勝てないじゃないか!!!

ありえない。おかしい。

 

 

ウイイレを離れ、現実で見てみよう

 

という事で、ウイイレの「チームパワー」に代わる軸として登場してきたのが年俸、いわゆるサラリーである。今シーズンの各チームのサラリーは毎年のようどこかの現地紙辺りがまとめている(以外はガゼッタ)。

 

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19‐20シーズンのセリエA各チームの年俸

 

さて、サラリーと勝ち点の相関係数は0.66となった。「中程度の相関が認められる」のである。

 

以上のこれまで触れてきた関係をまとめると次のようになる。

 

順位と「チームパワー」の相関関係 ≒ 勝ち点と「チームパワー」の相関関係 ≒ サラリーと勝ち点の相関関係

 

だから何なんだという話であるが、よくよく考えて見たら、以上の関係から、サラリーと「チームパワー」の相関関係も0.6強であると認められるわけである。

 

だから何なんだという話であるが、サラリーが高いチームだからと言って順位が良くなるとは限らないし、勝ち点が上がるとも限らない。ましてやウイイレの「チームパワー」が上がるとは限らないのである。

 

だから現実でもウイイレでも、ヴェローナユヴェントスに全く勝てないなんてのはまっぴらおかしな話なのである。

 

だから何なんだ。という声はスルーしよう。

 

 

■最後に

 

調べながら書いた故、自分の思った通りの結論とはならなかったので、「なんだこれ?」という感想を抱いた方、貴方が正しい。

 

とはいえ、現実のサッカーは摩訶不思議なのだ。誰が開幕前にナポリが2桁順位に沈むことを予想しただろうか?誰がヴェローナがここまで躍進することを想像しただろうか?

ウイイレに不可能はあっても、サッカーには不可能はない。

 

ということで、間もなくバルセロナとのCLだ。多分ウイイレでやったらナポリは確実に負けるが、幸いにも現実はウイイレと一緒ではない。セリエAで4位以内を狙っていくこともまだまだ不可能ではないはずだ。

 

どちらのコンペティションも頑張るのみだ。もちろんコッパイタリアも。

 

 

 

 

 

意気込むポリターノ、その移籍劇の裏にあるモノを考察

 

この冬の移籍市場で、ナポリは積極的な補強に打って出た。使った金額は€6,550万。一体そんなお金はこのクラブのどこに眠っていたのだろうか。

 

少しだけクラブの懐事情をほじってみると、レンタルで放出している選手達が、放出先の買い取られた場合(以下の3選手は買取義務付きのレンタル)の金額は以下のようになる(以下transfermarktより引用)。

 

マルコ・ログ(カリアリ)     €1,300万

ロベルト・イングレーゼ(パルマ) €1,800万

シモーネ・ヴェルディトリノ)  €2,000万

 

計€5,100万。恐らくここに、アダム・ウナス(OGCニース)やガエターノ・トゥティーノ(エンポリ)辺りの買い取りも行われるだろうから、実は大半の金額は既に賄われる見込みがあるのではないかという事になる。

とは言うものの、マッテオ・ポリターノは買取義務のついたレンタルで、来シーズン始めには€1,900万の支出が見込まれているようだ。

ふと見直すと、ヴェルディを€2,000万(レンタル料は1年で€300万)でトリノに売りつけておいてポリターノを€1,900万(レンタル料は半年で250万)で獲得するとは、商売上手も良いところだ。

同じポジションながら、より実績のあるプレイヤーをあっさりと獲得してしまったのだから、これは普段は煙たがっているインテルにも少しばかり感謝しないといけないのかなぁと、思ったり思わなかったりするところである。

 

 

ナポリでの意気込みをポリターノが語る

 

そういう運命だったのかはいざ知らず、ではあるが、ナポリはポリターノを狙っていた過去があったが、丁度その際に連れてきたのがヴェルディだった。今ではそれがひっくり返ってしまっているのだから、これはこれで面白い。運命というのは分からない。

 

そしてそのポリターノが、ナポリに移籍したことについて次のように語った。

 

「4-3-3のシステムは自分を表現するのには適しているし、だからナポリを選んでハッピーだ。1か月前、(クリスティアーノ・)ジュントーリ(SD)から接触があったけど、すぐに(ナポリのある)カンパーニャへ飛び立とうとは考えていなかったよ。インテル相手に2つのミスで敗れたとはいえ、ナポリは良いチームであるということが分かった。チームが上向いているように見えたよ。」

 

「素晴らしいグループだ。皆僕を歓迎してくれたよ。スタジアムも美しいし、ファンはとても暖かい。僕はナポリの環境を好んでいるよ。ここで上手くやっていくことを望んでいるし、ベストパフォーマンスを取り戻したい。インテルでは昨シーズンは上手くいっていてから、それを再現したい。」

 

ナポリに、"NO"と言う事はできなかったよ。2年前はサッスオーロは合意できなかったみたいだけどね。」

 

ポリターノはロレンツォ・インシーニェと良い関係を築いているようで、彼はポリターノに対してナポリに来るように説得したそうだ。

 

「ロレンツォは素晴らしい覇者だ。ピッチの上でも外でもね。僕たちは彼がキャプテンでハッピーだよ。彼とは良い関係を築けているし、ナポリに来るよう言ってくれ、そして今僕はここにいる。」

(以上fotballitaliaより引用)

 

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サンプドリア戦でデビューを果たしたポリターノ

 

 

■退団に近づくカジェホン、追い詰められたロサーノ

 

今節のレッチェ戦において、ポリターノは移籍後初先発が見込まれているが、その裏には様々な事情が見え隠れする。

 

1つ目はホセ・マリア・カジェホンの去就だ。同ポジションのポリターノの加入は、契約満了が近いカジェホンに対し、その延長がないことを示唆する。

そして2つ目はイルビング・ロサーノの件で、右で戦力となり切れなかったロサーノは左に移ることになりそうだ。ガットゥーゾレッチェ戦の前日に行った記者会見で次のように語っている(以下クラブ公式より引用)。

 

「ロサーノは左サイドから鋭く切り込める。彼はとても熱心で、我々は彼を最高のコンディションでプレーしてもらえるようにしないといけない。」

 

とは言うものの、ロサーノのナポリでの未来はかなり怪しいものになりつつあるというのが実情だ。最近はエリフ・エルマスをサイド起用する時もあったし、何より左サイドはインシーニェの独壇場だ。大金をかけて獲得したにもかかわらず、結局バックアッパー止まりでシーズンを終えなければならなさそうなのは、至極残念としか言えない。

ドリブルでかわすプレーも皆無だし、得意のカウンターをベースとした戦い方に持っていけるほど、今のナポリに余裕はなさそうだ。

 

冒頭で触れた収支等を換算しても、夏にも多少の補強は可能そうなのだから、とにかくロサーノにとっては正念場だ。契約が切れるカジェホンの後釜として迎え入れられたのに、後釜にすらなれず、別のポジションで控えに終始するのはあまりにも期待外れとしか言いようがない。夏に自分のポジションの補強は不要だと、パフォーマンスで示してくれることに期待したい。

 

 

 

 

ーーーーー

 

本日は簡単に、以上です。

もっと更新頻度を増やせるように、面白いモノをかけるように頑張らねば。

下書きは溜まってるんだけどなぁ~。笑

混迷に陥ったナポリ、その前半戦を振り返る

 

まもなくセリエA後半戦のスタートだ。

ナポリは一発目に現在首位のインテルと対戦するわけだが、現在中位に沈むチームの狂った歯車を修復するにはいささか厳しい相手のように思える。

 

さて新年一発目のテーマは、その後半戦スタートに当たり、前半戦のナポリの混迷を振り返ろうというものである。なにがここまでの状況に陥れたのだろうか?

見ていこう。

 

 

 

■過去と戦うナポリ

 

ナポリは犬だユヴェントスの犬だ。敢えて不快な言い回しはをしたが、ここ数年の成績が嫌でもそれを物語っている。ユヴェントスの対抗馬として挙げられながらも及ばないことが数シーズン続いていた。

 

だが、マウリツィオ・サッリに率いられ、最後までセリエの「主」と優勝争いを繰り広げた17‐18シーズン。第35節のアリアンツ・スタジアムでの一戦は、ナポリにとって誇らしい一戦だった。彼らしさを全面に押し出したフットボールを展開し、ユヴェントスに攻め込む機会を与えず、ボールを支配。結果的に試合終了間際のカリドゥ・クリバリの一撃が、ナポリ歓喜をもたらした。

翌節、フィオレンティーナに敗れたことは思い出したくないぐらい痛恨であったが、それでも稼いだ勝ち点は91ポイント。クラブ史上最多だ。

今のナポリは、クラブ史にも残るであろうその過去との戦いでもある。そのシーズンの再現に留まるだけではなく、それを超える結果、つまりはスクデットこそ絶対的な目標だ。

 

だからこそ、サッリの後任には経験豊富で行く先々で幾度もタイトルを獲得してきたアンチェロッティが招聘されたはずなのである。目標を達成するためには十分な指揮官だと、おそらくは多くの人が思ったはずだ。

 

アンチェロッティはサッリに欠けていたものをチームに与え、更には自分の色を出すことにもトライし、チームの変革を行おうとした。以下に列挙してくことになるが、一体どこで道を踏み外したのだろうか?

 

 

■ターンオーバーを採用したアンチェロッティ

 

ナポリはサッリを超えなければならないが、その反面、主力の多くはサッリ時代、もしくはそれ以前のベニテス時代からの選手が多い。ホセ・マリア・カジェホンロレンツォ・インシーニェ、カリドゥ・クリバリ、ドリース・メルテンス…。彼らがその代表格と言ってもいいだろう。前線を担うメルテンスカジェホンは今年で32歳となり、今やベテランの域だが、それでもチームの主軸であることに変わりはない。

サッリ政権期ではフィジカル的にもピークの状態であった主軸選手達だが、アンチェロッティの下ではターンオーバーが積極的に採用された。出ずっぱりだったカジェホンらはベンチに座る機会も増えた。年齢的な面から来るフィジカルを考慮されてのことなのか、それとも控えを信頼している証なのか、おそらくはそれらのどちらもだろうが、ともかく主力が欠けた状態でも勝てるチーム作りを目指してのことだ。

だが、前者の考えを当てはめるならば、ナポリも世代交代の時期に差し掛かっている。いつまでもベテラン勢に頼ってはいられない。

そして、そんな折にナポリターノに激震が走る出来事が起こる。

 

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マレク・ハムシク

 

マレク・ハムシクの退団だ。

 

彼はローマにいたダニエレ・デ・ロッシのようにチームの魂を体現する熱さを持った選手ではないし、ジャンルイージブッフォンのようにキャプテンシーに優れた選手でもない。

だが、長らくチームに貢献してきた「ナポリの象徴」である彼の退団は、チームに訪れつつあった「世代交代」の波をより一層荒立てることになった。

実際、この18-19シーズンのアンチェロッティのチームは、若いファビアン・ルイスやストライカーのアルカディウシュ・ミリクらが定位置を掴みかけており、その予兆はあった。

 

これをきっかけに、前述した2人やクリバリ、アラン、それに何と言ってもインシーニェには新キャプテンとして、それにチームの中心として引っ張っていくことが求められるようになった

 

 

■不甲斐ないELでの敗北

 

インシーニェらを中心として、ハムシク退団後に挑むこととなったヨーロッパ・リーグ(EL)、そしてカンピオナートの後半戦。カンピオナートではできるだけユヴェントスに食らい付きつつ、ナポリに欠けている、いや欠け続けているタイトルをゲットすることこそ、ハムシクが後を継ぐプレイヤー達に託したものだった。そしてそれはファンの願いでもあったはずだ。

だからこそ、その想いに比例するかのように期待値も大きくなる

 

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アーセナルと激突したナポリ

 

カンピオナートでユヴェントスに大差を付けられつつあった4月、ナポリはEL準々決勝でイングランドの強豪アーセナルと激突した。

ハムシクが去って以降、アンチェロッティのチームにとって最大のビッグマッチだ。チームの中心が中堅世代に移り変わったというだけではなく、戦術的にも「サッリボール」から相対的に見て現実的なアンチェロッティ流に移行しつつあるチームの完成度が問われるゲーム。

だが簡潔に述べると、結果は完敗だ。ファンからの期待値とは裏腹に、内容も伴わない渋いゲーム。ホームで迎えたセカンドレグ、フリーキックで決定的な得点を決められた時のサン・パオロのあの静けさと言ったら、何とも虚しく、ファンの興奮も画面越しからは感じられなかった。

そしてこの辺りから、不穏な空気がクラブ、ファン、フロントの間に流れ始めるようになった

カジェホンがスタジアムに投げ込んだユニフォームが、あろうことか、ファン(と言えるのだろうか?)から投げ返される事件。新たにナポリを引っ張るべき存在のインシーニェはブーイングを浴び、一部ファンからアウレリオ・デ・ラウレンティス会長を批判する横断幕が掲げられ、会長はチケット代を爆上げ。枚挙に暇がない。

 

だが信じていたはずだ。これはナポリが新たなチームに生まれ変わるために我慢するべきタイミングなのだと。サッリでスクデットが取れなかった以上、新しいやり方で、アンチェロッティのサッカーで、前に向かって突き進むのが正しい方法だと。

 

 

■伴わない内容、失望続きの結果で最悪のムードに

 

アーセナル戦以降も低空飛行を続けたとはいえ、18-19シーズンは2位という順位。セリエAの「主」とは大いに差をつけられたが、3位以下ともまた同じように大差がつくという、モチベーションに欠ける展開だったことも多分に影響はしていた。

だからこそ、引き締まった状態で新たなシーズンを迎えられた今季への期待は高かったのは確かで、また、その期待に裏切らないように、カネに関しては堅実なデ・ラウレンティスも補強で応える。ハメス・ロドリゲスを逃したとはいえ、大金をかけたコスタス・マノラスとイルビング・ロサーノというビッグネームは僕らファンにより一層の期待を抱かせるのに十分だった。アンチェロッティの要望もある程度は叶えられ、更にユヴェントス指揮官にあのサッリが就任するという、最大のモチベーション向上要素。

アンチェロッティ2年目ということで戦術の浸透も図られるであろう今季のナポリに期待する声は大きかった

 

が、結局はこの体たらくだ。今シーズンは(CLを除いて、)アンチェロッティが結果を残す事はなかった。理由は様々ある。多発した怪我人、見つからない戦術的な最適解など。特に後者に関しては本当に深刻だった。

が、今回は無理してピッチ内のことを具体的に掘り下げる必要もないだろう。ピッチ外にも不調の原因があるのは確かだ。

 

 

 ナポリは一つの街に一つのクラブという性質も相まってか、文化的な部分もあるのか(この辺りはイタリアに行ったときに見てみたいが)、サポーターの熱が異常に熱い。そしてそれは、クラブにとって時には大切な後押しとなる存在でもあるし、時に足枷にもなる。前者は、サッリに率いられたシーズンを観れば一目瞭然だ。ワルテル・マッツァーリに率いられた時もそうだったと思われる。

だが、ピッチ内で結果を残せなかったアンチェロッティは、それらとは逆の立場に置かれることになってしまった。無論、ピッチ内で結果を残すことができていれば、こんな悲惨な現状を招くことはなかったはずなのだから、原因は自分自身にあると分かっていたはずだ(結局はそのままイギリスのリヴァプールへ飛び立ったが)。

加えて、世代交代を図るチームの中心であるべきインシーニェへの風当たりは凄まじいものだった。途中交代するものならすぐさまブーイングの嵐。とてもじゃないが、彼自身がやりやすい環境でプレーしているとは思えなかった。そして、静けさが画面越しにでも伝わってくる、熱量が一切ないサン・パオロの雰囲気。僅か1年半前、熱狂の渦にあったスタジアムのそれとは全くもって異なるものだった。

 

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ブーイングを浴び続けた新カピターノ

 

そしてこのクラブの問題をさらにややこしくしているのがフロント陣営だ。

結果が出なかった11月に、強制合宿の指示をしたフロントであったが、これを選手側が拒否したというのは周知の事実。この拒否自体が結果が出ないチームにとって正しい物なのか否かは分かりかねるが、少なくともこの「事件」によって、フロントと選手達の関係はより難しいものにならざるを得ないということだ。合宿を猛反対したアランを中心に、選手たちには高額な罰金が科され、アンチェロッティも仲介に苦心。

ただ、この件で間違ってはいけないのは、会長は何も「懲罰的」に合宿を行おうとしたことではないということだ。結果を出してほしいという一心で命じたものであり、その行動からは、ナポリに対する思いを感じ取らなければならない(一方で、「懲罰的」とも読み取ってしまう人は、マスコミをはじめ、おそらく選手側にもいるが)。

 

結果が出ないが故に、世代交代の狭間の中でカジェホンメルテンスの契約延長も当然議論の対象となるし、かといってインシーニェら中堅世代を中心としたアンチェロッティ政権下では結果も出ない。

そしてファンはいつまでも、サッリの頃のような素晴らしい結果を求めてしまう。

会長をはじめとした経営陣も「懲罰的」だと取られかねない行動で、クラブに混乱を招く。

 

「タイトル」以外、おそらく全てが上手くいっていたナポリは、こうして(これも要因の一部だろうが)沈没していった。

 

 

■混迷の中、ガットゥーゾはどこまで立て直せるのか

 

こんな状況でも、ナポリはCLでベスト16には残った。これはアンチェロッティが残した数少ない遺産とも言えるかもしれない。

とはいえ、新監督のジェンナーロ・ガットゥーゾにとっては、依然難しい舵取りが要求される事態であることには変わりがない。だが、解決の方法は単純明快だ。結果を残せばいい。

ピッチの外を中心に触れてきたこのコラムではあるが、ピッチ内にも課題は山積みだった。それらを一つ一つ解決していき、何とかCL圏内にチームを持っていくことがクラブからの使命だ。勿論、サッリボールが崩れ、更に勝利に飢えたサポーターからの圧力がチームを襲う今のナポリを立ち直らせるのは、想像を絶するほどの困難が待ち受けているだろうし、そうでなくても、今の上位陣は盤石の強さを誇る。

ガットゥーゾはサッリのサッカーに学び、そういったサッカーを志してはいるようだが、失われた1年半を僅かな期間で取り戻そうなど、都合が良すぎるというものだ

 

だが、それでもやらなければならない。犬は犬でも「狂犬」という異名を持つ彼のごとく、いつかセリエAの「主」に思いっきり噛みついてやるその日のために。

何とかしてくれ、ガットゥーゾ

 

 

 

(※一部参考:footballista Issue076)

ナポリ版 “ Team of the decade ”

 

まもなく2020年に突入するが、各所で「2010年代のベストイレブン」企画なるものが催されている。

リヴァプールユヴェントスのようなメジャークラブはよく記事に上がるということで、ナポリ版は僭越ながら勝手に僕が担当させていただこう

尚、この記事を見た記者の方は勝手にコピーしていただいても構わないし、お金も必要ないが、おそらくナポリという世間的にはマイナークラブの事を記事にするほど暇な年末は過ごしていないだろう。

 

 

 

■GK:ペペ・レイナ

 

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ペペ・レイナ

モルガン・デ・サンクティスがクラブを離れ、代役としてイングランドリヴァプールからこの経験豊富なスペイン人を獲得したのは2013年。その後1シーズンは控え承知でバイエルン・ミュンヘンに在籍したが、やはり物足りなさを感じたのか、丁度ラファエルやマリアーノ・アンドゥハルにこちらも物足りなさを感じていたナポリと再契約。計4シーズンゴールマウスを守った。

特筆すべきは足元の技術と鋭い飛び出しで、そのどちらもマウリツィオ・サッリが率いたチームのカラーにマッチ。陽気なキャラクターでロッカールームも盛り上げた。

 

 

 

■RSB:クリスティアン・マッジョ

 

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クリスティアン・マッジョ

ナポリにおいて2つのサイクルを全て経験してきたのは、マレク・ハムシクと彼だけだ。長らく右のウィングバックとして活躍し、爆発的なスピードとスタミナでワルテル・マッツァーリ政権の戦術を支えた。

どのシーズンでも5ゴール前後は積み重ねる攻撃力を誇り、特に逆サイドのクロスをファーサイドで詰めるのが定番だった。

ポジションをサイドバックに下げてからも、存在感は相変わらず。パオロ・カンナヴァーロ退団後はチームの副キャプテンも務めた。

 

 

 

■CB:ラウール・アルビオル

 

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ラウール・アルビオル

レイナと同じくラファエル・ベニテスに請われる形で加入した元レアル・マドリー戦士。長らく守備の統率者としてリーダーシップを取り、スピード不足が指摘されながらも、それを補うポジションセンスで相手FWを苦しめた。カリドゥ・クリバリとのパートナーシップは円熟の域に達し、ビルドアップも巧み。間違いなくナポリの功労者として人々の記憶に残っていくはずだ。

尚、スペイン代表歴も長く、今季終了後のユーロ2020への参加も濃厚だろう。

 

 

 

■CB:カリドゥ・クリバリ

 

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カリドゥ・クリバリ

「完全無欠」という言葉は彼のために存在するかのようだ。彼のスピードとパワーに関してはもはや言うまでもなく、ベニテス時代にやらかしまくった過去も今は昔。サッリの下で研鑽を積み、インテリジェンスも併せ持った素晴らしいセンターバックへと飛躍を遂げた。

移籍金は€100mでも足りないといわれ、今やビッグクラブから引く手あまた。とりあえず、獲得したいのならしっかり会長を満足させましょう。

 

 

 

■LSB:ファウジ・グラム

 

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ファウジ・グラム

懐かしのファン・スニガとどちらにしようか、最も選考に悩んだポジションのひとつではあったが、一時は間違いなくワールドクラスの輝きを放っていたグラムを選出した。高精度の左足クロスでチームを支え、ベニテスとサッリの下ではレギュラーとしてプレー。その間にはコッパ・イタリアスーペルコッパ・イタリアーナのトロフィー獲得にも貢献した。

惜しむらくは近年怪我とコンディション不良で出場さえままならないことだが…。

 

 

 

■CM:アラン

 

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アラン

ナポリファンが知るのみぞ知る「スイス三銃士」にも引けをとらない貢献をしてきたのが、このアラン。ヴァロン・ベーラミのボール奪取能力、ブレリム・ジェマイリの飛び出し技術、ギョクハン・インレルのパスセンスをオールマイティに併せ持った彼こそ、選出にふさわしいだろう。疲れ知らずの運動量も素晴らしいとしか言いようがなく、何度も彼にチームが助けられた。

ナポリでの活躍が認められ、ブラジル代表に選ばれるようになったという事もまた、彼の素晴らしさを証明している。

 

 

 

■CM:ギョクハン・インレル


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ギョクハン・インレル

ピッチ上の指揮官のようだったジョルジーニョと悩んだ挙げ句、このスイス人MFを選択。ジョルジーニョがショートパスの名手ならば、インレルはロングパスの名手でもあった。

そして前述したパスセンスだけではなく、時折放つ凄まじいミドルシュートが大きな武器でもあり、幾度となくゴールに突き刺す様子を見てきた。彼よりミドルシュートが上手い選手など、世界でも数人しか居ないはず。そして中でも、チャンピオンズ・リーグのチェルシー戦であげたゴールは圧巻だった。

 

 

 

■CM:マレク・ハムシク

 

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マレク・ハムシク

11年以上にわたってチームを支え続けたナポリの顔。どの写真を使うか迷ったが、髭面が似合いだし、キャリア初のハットトリックを記録した17‐18シーズンのモノにした。が、彼が残した記録と記憶は文章にするだけでは取るに足らないものである。数々のゴールと数々のアシストに彩られ、ファンからも愛された。ミッドフィルダーながら得点数と出場試合数はクラブ史上最多だ。

恐らく、ナポリに帰還するであろう近い未来がどうなるのか、ワクワクして待っている。

 

 

 

■RWG:ホセ・マリア・カジェホン

 

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ホセ・マリア・カジェホン

スペイン色が強いナポリにあって、もう既に7年以上も在籍している右のウィンガー。上下動を惜しみなく繰り返して守備にも貢献したかと思えば、抜群の飛び出しでゴールを急襲する得点感覚はもはや職人芸。これだけの活躍を怪我無くし続けられているのはもはや良い意味でおかしい。

Optaによると、5大リーグにおけるここ10年間の最多出場者は、名だたる名手を差し置いて彼だそう。それだけ様々な指揮官が重宝してきたということだ。

 

 

 

■FW:エディンソン・カバーニ

 

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エディンソン・カバーニ

当然比較対象はゴンサロ・イグアインだが、心情的に考えればカバーニを選択するのは当たり前のことだ。

絶えず動き回ってゴールを狙い続ける抜群の得点力と自陣まで追い回す守備面での貢献は、マッツァーリのサッカーにマッチした。138試合をこなしたナポリであげた得点数は104を数え、当時としては凄まじい大金を残してパリ・サンジェルマンへと去って行った。

個人的にはサン・パオロで得点を決めた時のサポーター皆が大声で叫ぶ「カバーニ!!!」というコールが印象深い。

 

 

 

■LWG:ドリース・メルテンス

 

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ドリース・メルテンス

「偽9番」の役割を全うしてきたが、本来のポジションである左のウィングで選出。エセキエル・ラベッシロレンツォ・インシーニェも候補だったが、目に見える数字を意識した。

それもそのはず、ナポリでの得点数はハムシクに迫る118ゴール。ドリブルからのシュートだけではなく、プレースキックやオフザボールの動き出しも洗練された彼が、クラブ記録を更新するのも時間の問題だと信じている。

 

 

 

■その他の候補達

 

その他にも選考に悩んだメンバーは数多くいた。GKではデ・サンクティスはかなりのベテランながらもゴールマウスを死守し続けてきた。間違いなく功労者の一人だろうし、それはマッツァーリ式3バックの要でもあったパオロ・カンナヴァーロウーゴ・カンパニャーロも同じだ。前者はキャプテンとしてチームをまとめあげ、後者は近年3バックの両脇に求められるようになったボールの持ち出し能力で評価を高めた。

サイドバックに目を向けると、パッと思い浮かぶのはグラムとの比較対象となったスニガだ。ネイマールへの飛び膝蹴りで一躍有名人となってしまったが、彼もまたマッジョと同じくひたすら上下動を繰り返せる選手だったし、南米出身らしいドリブルの上手さもあった。いつの間にやらアンドレア・ドッセーナからレギュラーを奪ってしまっていたと記憶している。

 

中盤は「スイス三銃士」の一角、ベーラミジェマイリの活躍も特筆すべきだが、やはりジョルジーニョも欠かせない。サッリ政権での躍進は彼なくしては考えられなかった。

 

前線はラベッシ、インシーニェと共にゴラン・パンデフの名前も挙げておこう。ラベッシ去りし後のナポリカバーニの脇を固めたプレイヤーでもあり、その経験はナポリにとって貴重なものだったはずだ。

 

イグアイン?触れる必要はない。

 

 

 

■最後に

 

なかなか面白いと思った自己満企画だったが、いかがだっただろうか?

システムを4-3-3にしたのには訳があり、それはもちろん指揮官の存在だ。言うまでもなく、ここ10年でナポリにとって最高だった指揮官は一人しかいない。今や敵将だが、いつかその首もとに刃を突き付けて欲しいところだ。


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(参考:goal.com)

 

 

 

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長々と付き合っていただいた皆様、本当にありがとうございました。

このブログを読んでくださっている皆様、本当にありがとうございました。

ナポリを応援し続けている皆様、今年は本当にお疲れ様でした。

 

来年こそ、ナポリにとって、皆様にとって、そして僕にとっても素晴らしい1年となりますように。

僕は影から皆様を応援しつつ、ナポリのゲームではより一層力を込めて、応援したいと思います。

 

ありがとうございました!

 

 

ナポリ、「強く望んでいた」白星で2か月ぶりの歓喜

 

ようやく苦しい、苦しい時を抜け出した。本当に苦しかったし辛かった。8試合勝利がなく、その期間は2か月以上に及んだが、選手の、指揮官の、そして我々サポーターの勝利への飢えが、最後の最後にナポリに白星をもたらした。涙が出そうであった。

 

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歓喜に湧く選手たち

 

セリエA第17節、サッスオーロとのアウェー戦に挑んだナポリだったが、この試合も先制を許す苦しい展開。だが、アランが見事な反転から同点ゴールを叩き込み、アディショナルタイムには相手のオウンゴールが転がり込んできた。

 

 

試合後、ジェンナーロ・ガットゥーゾ監督は次のように語った。

 

我々は我々はまだ完璧な状態にはに戻ってはいない。だが、この勝利の上に積み上げていかないといけない。(この試合、)前半は多くのミスを犯した。ボールを失う機会も多く、そしてボールを上手く動かすことができなかった。しかし後半は戦術を微調整し、チームはハードに働いて、オーガナイズされているようだった。

我々は勝利を強く望んでいた。しかし、この勝利で全ての問題が解決されたとは思っていない。まだまだ道のりは長い。私は魔法使いではないし、ハードワークと献身が全てだ。

私が言えるのは、我々はまだ死んではいないということだ。我々はインテンシティの強いトレーニングを行っており、後半はフィジカル的にそれが発揮できた。だが半分ではなく、それを90分間維持することが必要だ。

 

後半の、特にドリース・メルテンスが途中投入されたタイミングから、ナポリに勢いがついてきたのは事実であり、おそらくそれはガットゥーゾの言うトレーニングとは関係ないわけではない。だが、オープンな展開となりスペースもあったことから、小柄なメルテンスロレンツォ・インシーニェらの持ち味も発揮しやすい環境が整っていたともいえる。

オープンな展開で自由にプレーできた代わりに、守備面でもスペースを与える場面が増えたのは反省材料だろう。その辺りが「完璧な状態」とは言えない証でもあり、1月以降に対戦が続くビッグクラブはその隙を逃してこないはずだ。ガットゥーゾが採用するシステムは4‐4‐3だが、これに適応しなおして、より完成度が上がってくることに期待したい。

指揮官はシステムについて、次のように語っている。

 

我々は今、異なったシステムで戦っているが、私はこのシステムがいちばんチームに合ってると思っている。だが、ここからは全て、我々が自分たちのサッカーをどの程度表現できるかにかかっている。(以上全て公式HPより引用)

 

 

ここまで勝ちがないというのは久しくなかったことであり、勝利を収めたものの、依然として順位は中位どまりだ。

だが、この勝利がチームに明るい希望の光を灯してくれることを期待してならない。

 

次節は年明けにインテルとのビッグマッチが控えるが、蘇った選手たちに熱いサン・パオロの応援が後押しして、チームが一体となったナポリの強さを示してくれることを期待したい。

 

Forza Napoli Sempre !!!!!! ❤

Forza Napoli Da Giappone !!!!! ❤

リーグ戦で7試合白星のないナポリ、やはり鍵を握るのは指揮官か

 

セリエA第15節、アウェーのウディネーゼとの一戦で、ナポリはまたしても白星を勝ち取ることができなかった。これでカンピオナートは7試合勝ち星から遠ざかり、はっきり言って当初目標としていたスクデットなど、今思えば滑稽中の滑稽。それどころかチャンピオンズ・リーグ(CL)の出場権さえも、いまだ折り返し地点にも来ていないこの段階で雲行きの怪しい状況に追い込まれている。1試合未消化のカリアリ次第ではあるが、早くもCL圏内の4位ローマとは8ポイント差。

 

カルロ・アンチェロッティのチームは未だに攻撃面で明確な形を定め切れておらず、ナポリ公式Instagramの投稿には、「ancelotti out」の文字が並ぶ始末。

 

ウディネーゼ戦でチームに勝ち点1をもたらす得点を決めたピオトル・ジエリンスキは、次のように語った。

 

「我々は今日の後半のようなパフォーマンスを継続しなければならない。今日の僕のゴールは今シーズン初で、決められて嬉しかった。試合に勝つことができなかったのは残念だったが、後半には良いサッカーをすることができた。」

 

確かに後半のゲーム展開は、前半に比べてポジティブなものであったし、いくつかゴールマウスの枠を捉えるシュートを放ったのも事実だ。フェルナンド・ジョレンテというターゲットマンをボックス内に陣取らせたことによって、クロスの脅威が増したのは間違いないし、それを囮に、右の大外からジョヴァンニ・ディ・ロレンツォが相手の背後を狙う動きも見せ、決定機を作りかけたシーンもあった。

だが、やはり攻撃面での明確な形が見えてこない。

 

前半に見られた形は以下の2つだろう。

①カリドゥ・クリバリのフィードにイルビング・ロサーノが裏へ抜け出す

②大外を攻略して、左のマリオ・ルイからの(可能性を感じない)クロスボール

 

補足しておくが②に関しては別にマリオ・ルイが悪いわけではない。大外というゴールからもかなり離れた位置からのハイボールでは、競り合える人間がボックス内には皆無だからだ(ボックス内はロサーノとメルテンスしかいない)。

①に関しても、裏に抜け出すロサーノには相手DFのマークがピッタリ付いているため、シュートになかなか持ち込めない。結局キープするのが精一杯で、果たしてこれをやるために彼をナポリに招き入れたのか?大いに疑問だ。

2つの攻撃パターン以上のモノは全く見られず、前半は6割以上のポゼッションを記録したのにも関わらず、シュート数は3本。枠内は0。

 

ブロックを固められた相手に対しても崩しようがなく、CLで見せたリヴァプール戦のような、引いて守る展開でのカウンターでしか(そこそこの)威力を見せられなくなてしまった現チーム。アンチェロッティの罪はあまりにも大きいというのが僕の見解だ。

なにせタレントだけで言えば、昨シーズンからは大いにアップしてるのだから。主力でまともな放出はラウール・アルビオル(→ビシャレアル)のみで、バックアッパーだったシモーネ・ヴェルディ(→トリノ)やアマドゥ・ディアワラ(→ローマ)も手放したが、逆に加わったメンツは言うまでもなく高額な移籍金を要した面々。言い訳もしようがないはずだ。

ウディネーゼ戦の前半でも、本来ライン間でボールを受けて攻撃を仕掛けなければならないロレンツォ・インシーニェにボールは渡らず、下がってくるドリース・メルテンスも同じ。マウリツィオ・サッリ時代に見られた抜群のコンビネーションも、今は昔。過去に置き去りにされてしまっている。

ウディネーゼ戦に限った話ではない。ゲンク、カリアリトリノ、SPAL、アタランタ、ローマ、ボローニャ。これらすべてのチームとの戦いにおいて同じことが言える。

 

ジエリンスキは、先の発言に続いて、以下のように語っている。

 

「今は素晴らしい瞬間を過ごしているわけではない。フットボールには難しい時もあるが、我々は素晴らしいグループだから乗り越えていきたい。今は火曜日の試合(ゲンク戦)に集中している。ビッグマッチで、CLのノックアウトステージに進むチャンスが手中にあるのだから、過ちを犯すわけにはいかない。」(以上全てナポリ公式より)

 

後半のような、いわば特攻状態にならなければ決定機を作り出せないのであれば、それも問題。カウンターのリスクが付きまとう。前半のように戦術(①と②)を忠実に遂行しようにも、相手の壁には及ばない。

ピッチ内もそうだが、周囲のマスコミの喧騒や一部フロントからの圧力(?)も相まって、今や八方塞がりのナポリ。この状況を乗り越えるには、あまりにも厳しい状況が続いてしまっているように見える。

ジエリンスキが語るCLは、その状況を好転させる小さな希望でもある。ラウンド16に進めばいいというものではない。サポーターを安心させるような内容、周囲の声を黙らせる結果。これらを見せつけた上で次のラウンドに進むことができれば、少しばかり明るい材料がチームにもたらされるはずだ。

 

逆に、ここで敗退を余儀なくされるようでは、アンチェロッティの首も、相当怪しいものになってくる。百戦錬磨の彼が、この窮地において何を示すことができるのか。八方塞がりの状況を唯一解決できるのは、ピッチ内で起こすアクションと結果だけだろう。それを指揮できる彼こそ、ナポリの命運を握る唯一の人物だ。

 

望むべくしてこんな状況になった訳でもないし、当初の期待値から考えてこんなことを言うのは全くもって残念ではあるのだが、何とかしてくれ、お願いだ、アンチェロッティ

 

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ウディネーゼ戦でのアンチェロッティ