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Forza Napoli Sempre !

【18-19シーズン】ナポリ 今季の通信簿

 


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早いもので今シーズンも終わりの時を迎えた。

 

シーズン前にはマウリツィオ・サッリ前監督が解任され、カルロ・アンチェロッティが新監督に就任。経験豊富とはいえ、サッリのメカニズムが染み付いたこのチームをどう変えていくのか、期待よりも不安が大きかったナポリサポーターを僕は覚えている。そしてもちろん僕もその例外ではなかった。

だが振り返ってみると、今シーズンのナポリには及第点をあげてもいいだろう(誰目線)。

 

詳しいシーズンの総括はまた後程行うとして、今回は今シーズンの各選手の働きぶり・シーズン当初の期待度を含めた上で、採点を行ってみよう。

 

*出場試合数の()は先発出場の回数

 

 

 

GK/#1/アレックス・メレト  6.5


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CL:0(0)試合0得点

EL:6(6)試合0得点

セリエA:14(13)試合0得点

コッパ・イタリア:1(1)試合0得点

 

プレシーズン中での怪我に始まった今シーズン。チャンピオンズ・リーグ(CL)での出場機会はゼロだったものの、シーズン半ばからは復帰し、出番を掴むことになる。鋭い反射神経と安定したセービングを披露し、幾度もクリーンシートを完成させたのは偶然ではない。ジャンルイジ・ドンナルンマ(ミラン)にも劣らぬポテンシャルを発揮してみせた。足元の技術は前守護神のペペ・レイナには劣り、改善の余地はある。しかし単純なセービング力では大きく上回り、チームの守備力向上に貢献した。

 

 

 

DF/#2/ケヴィン・マルクィ  6.5


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CL:0(0)試合0得点

EL:2(1)試合0得点

セリエA:20(16)試合0得点

コッパ・イタリア:1(1)試合0得点

 

夏に目当ての右サイドバック獲得に目処がたたず、実質的にその「代役」としてフランスのリールから引っ張ってきたが、当初はその実力に懐疑的な目も向けられ、序列では完全にヒサイのバックアッパーだと見られていた。しかしそれを覆す働きぶりを披露し、特にスピードを生かした単騎突破はチームの武器のひとつとなった。今シーズン良い意味で最も期待を裏切ってくれたプレイヤーとして挙げても良く、サイドバックでは唯一合格点を与えた。課題は守備面と繋ぎの面での不安定さだが、セリエAの水に馴れた来シーズン以降は更なる活躍ぶりを見せてくれると期待したい。

 

 

 

MF/#5/アラン  7.0


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CL:6(6)試合0得点

EL:6(5)試合0得点

セリエA:28(23)試合1得点

コッパ・イタリア:2(1)試合0得点

 

今シーズンも彼に助けられた。ファンの中では昨シーズンから彼をチームMVPに押す声も多かったが、念願のセレソン召集にPSGからの関心も伝えられるなど、(移籍問題も考えると幸か不幸か、)ようやく陽の目を浴びた格好だ。試合終盤でも切れないスタミナに、ネイマールをはじめとしたスーパースターにも一歩も引かない粘り強いマーキング、そしてボール奪取能力は完全にワールドクラスだ。更には攻撃面でも日進月歩のこのダイナモを、果たしてチームに留めておけるのだろうか。

 

 

 

DF/#6/マリオ・ルイ  5.0


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CL:6(6)試合0得点

EL:4(3)試合0得点

セリエA:17(14)試合1得点

コッパ・イタリア:1(1)試合0得点

 

シーズン前半戦はスタメンの機会も多かったが、やはり軽さの目立つ守備面には目をつむることはでない。大きなマイナスポイントで、厳しい点数をつけた。シーズン前半戦のユヴェントス戦での退場劇や、CLでアンヘル・ディ・マリア(PSG)やモハメド・サラー(リヴァプール)にあっさりとかわされて一撃を浴びた場面は批判の対象となった。レベルの高いゲームになると、途端に穴となってしまうのは致命的だ。本人は環境を変えてプレーしたがっているようで、この夏の退団は濃厚となっている。これまでの貢献に感謝はしているが、正直あの守備を見なくて済む喜びもあるのが事実だ。

 

 

 

FW/#7/ホセ・マリア・カジェホン  6.5


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CL:6(6)試合0得点

EL:5(5)試合1得点

セリエA:34(29)試合3得点

コッパ・イタリア:2(1)試合0得点

 

チームでは同年代のプレイヤーがやや影を薄めていった中、彼だけはそのタフネスぶりを発揮し、やはりチームに欠かせない存在として君臨した。得点数に物足りなさを感じるのは確かだが、フォア・ザ・チームの精神を最も体現しているが故のことであり、特にプレスバックで右サイドバックを助ける場面にはいつも感心させられる。2020年夏に満了を迎える契約の延長がなされていないが、衰えの見られないこの「鉄人」に対し、クラブは誠意を見せても良いのではないだろうか。

 

 

 

MF/#8/ファビアン・ルイス  6.5


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CL:6(6)試合0得点

EL:5(5)試合1得点

セリエA:27(20)試合5得点

コッパ・イタリア:2(2)試合1得点

 

シーズン開幕直後はなかなか出番を確保できず、ナポリのパスサッカーに馴染むのも苦労した。だが、特に年明けからは移籍金€30mをという金額に見合う以上の働きを見せる。懐の大きさを活かしたダブルタッチや強烈なミドルシュートなどチームに欠かせぬ存在に。スペイン代表からもお呼びがかかり、前途明るい彼には今後数年はナポリの中盤を引っ張ってもらわらなければならないだろう。ただ、あえて厳しい注文をつけるなら、逆足の右でも利き足と遜色なくボールを扱えるようになって欲しいというところと、これは完全に別件だが雨の日のヘアスタイルか。

 

 

 

FW/#9/シモーネ・ヴェルディ 5.0


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CL:1(0)試合0得点

EL:1(1)試合1得点

セリエA:22(9)試合3得点

コッパ・イタリア:0(0)試合0得点

 

当初はカジェホンとレギュラーを争うことが期待されての獲得であったが、はっきり言ってしまえばそれを裏切ったと言っても過言ではない。小さな怪我も散見され、フルコンディションを維持できなかったと言えばそれまでだが、出場した試合でインパクトを残すことができたのは、第29節のローマ戦ぐらいだ。事実、ナポリでフル出場を果たしたのはELラウンド32のチューリヒ戦のみで、得点数もPK込みで4ゴール(リーグ戦のみなら3ゴール)と物足りないの一言。両サイドをこなせるのは強みだが、ウィングの補強の噂が絶えないだけにオフシーズンに何があっても不思議ではない。だが取り敢えずはバカンス先の日本でリラックスを。

 

 

 

FW/#11/アダム・ウナス  6.0


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CL:2(0)試合0得点

EL:4(1)試合1得点

セリエA:18(6)試合3得点

コッパ・イタリア:2(1)試合0得点

 

ターンオーバーを多用しないサッリ前監督の扱いとは異なり、今シーズンはそれを遥かに上回る出番を確保。ボールスキルはチーム屈指であることに疑いの余地はないが、それ以外の部分ではより改善の余地があるだろう。玉離れの悪さや守備面での貢献などでは、同ポジションのカジェホンに劣るのは間違いない。ただし、今シーズンはカンピオナートで3ゴールを記録した通り、成長の跡も見てとれる。ここを首脳陣がどう判断するかによって、オフシーズンの動向が決まってくるはずだ。噂によればアンチェロッティは彼に満足はしていないようだが…。

 

 

 

DF/#13/セバスティアーノ・ルペルト  5.5


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CL:0(0)試合0得点

EL:3(1)試合0得点

セリエA:12(6)試合0得点

コッパ・イタリア:0(0)試合0得点

 

序列で言えば、センターバックの4~5番手、左サイドバックの3~4番手と、タレントが揃うチームで居場所を確保するには、まだまだ実力不足だ。だが左利きの長身センターバックというスペックだけでも希少価値は高く、更にはナポリプリマヴェーラ育ちでもある。故に簡単に手放せる存在ではなく、今シーズン先発でも成長の機会を与えられた。よく言えば冷静なプレーをこなすが、逆にあっさりマークを外す場面も見られるのが課題で、クリバリというワールドクラスのプレイヤーがいる時点で要求が高まってしまうが、ナポリファンのそれに応えられる日まで、なんとか頑張って欲しい。

 

 

 

FW/#14/ドリース・メルテンス  7.0


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CL:6(4)試合3得点

EL:5(4)試合0得点

セリエA:35(23)試合16得点

コッパ・イタリア:1(0)試合0得点

 

サッリ前監督時代とは異なり、当初与えられた役割はスーパーサブだった今シーズン。昨シーズンまで猛威を振るったゼロトップも封印され、活躍の場が限られそうではあったが、指揮官が2トップを採用すると、やはりその実力を見せつけた。ミリクやインシーニェと出番を分かち合いながらのリーグ戦16ゴールは勿論、アシストの多さも際立つ。中国からの関心も定期的に伝えられるこのベルギー代表FWだが、そのキャラクターも含め、まだまだチームに欠かせぬ戦力だ。

 

 

 

MF/#18/ジャンルカ・ガエターノ  採点なし


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CL:0(0)試合0得点

EL:1(0)試合0得点

セリエA:2(0)試合0得点

コッパ・イタリア:1(0)試合0得点

 

ナポリでインシーニェの後を継ぐ選手と言われればこの選手。この若さにして髭をはやし、Instagramでは彼女とのラブアピールが凄い。肝心のプレー面では出番こそ計4試合だったものの、トップチームでの経験を積み、プリマヴェーラでは得点を量産。身長も180センチ代と上背もあり、体幹の強さを生かしたドリブルが魅力だ。来シーズンはレンタルの可能性もありそうだが、大化けすることを期待したい。

 

 

 

 

DF/#19/ニコラ・マクシモヴィッチ  6.5


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CL:5(5)試合0得点

EL:4(4)試合0得点

セリエA:17(15)試合0得点

コッパ・イタリア:2(2)試合0得点

 

サッリ前監督の元では全く出番がなく、ロシアのスパルタク・モスクワに活躍の場を求めてレンタルに出されるも、W杯メンバーから外れる。そんな失意の1年を送った昨シーズンから見事な復活を遂げた。CLでは守備的な右サイドバックとしても機能し、相手に応じて戦い方を修正するアンチェロッティ流には欠かせないピースとなった。シーズン後半は負傷離脱したアルビオルの穴も埋め、出番も確保。充実したシーズンを送り、シーズン半ばには契約延長にもサインした。

 

 

 

MF/#20/ピオトル・ジエリンスキ  6.5


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CL:6(1)試合0得点

EL:6(4)試合1得点

セリエA:36(33)試合6得点

コッパ・イタリア:1(1)試合0得点

 

今シーズンのハイライトとして上がるのは、第2節ミラン戦でのドッピエッタか。ただその後も左サイドでチームの潤滑油として機能した。決定機でのシュート精度に改善の余地は見られるが、何気ないところでの技術力に加え、ミドルシュートのパンチ力は大きな魅力で、元ナポリギョクハン・インレルを思い出させる。彼がもう一段階段を上ることができれば、スクデット獲得にグッと近づくのは間違いないが、来シーズンは厳しいポジション争いも待ち受けているだろう。

 

 

 

DF/#21/ヴラド・キリケシュ  5.5


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CL:0(0)試合0得点

EL:3(3)試合0得点

セリエA:3(3)試合0得点

コッパ・イタリア:0(0)試合0得点

 

怪我に泣いたシーズンだ。シーズン後半に復帰を果たした後もまた離脱。戦力になりきれないままシーズンを終えてしまった。リーグ戦とヨーロッパ・リーグに3試合ずつ出場しただけで、評価はしにくいが、両コンペティションでのパフォーマンスは安定していたとは言えないため、この点数とした。マクシモヴィッチが台頭してきたため、来シーズンで30歳を迎える彼の居場所がチームにあるのかは不透明。肩の脱臼癖はなんともならないのだろうか。

 

 

 

DF/#23/エルセイド・ヒサイ  5.0

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CL:3(1)試合0得点

EL:4(4)試合0得点

セリエA:27(24)試合0得点

コッパ・イタリア:1(1)試合0得点

 

サッリ前監督の厚い信頼を受けていたこれまでとは異なり、今シーズンはマルクィの活躍に隠れてしまった印象だ。守備だけならサイドバックとしてセリエAでも屈指の存在だが、攻撃面では特筆すべき武器は持っておらず、凡庸の一言。左主体の攻撃だったサッリから両サイドの幅を求めるアンチェロッティに代わったことで、攻撃面での不器用さがクローズアップされた形だ。ファンからの信用も欠いて退団が確実だが、正直ナポリ以上のクラブで通用するとは思えないとだけ言っておこう。

 

 

 

FW/#24/ロレンツォ・インシーニェ  6.0


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CL:6(6)試合3得点

EL:5(4)試合0得点

セリエA:28(24)試合10得点

コッパ・イタリア:2(2)試合0得点

 

マレク・ハムシクが去ってキャプテンマークを引き継いだのは今シーズン半ばの事だった。しかしそれ以降、重圧なのか、それとも単純に調子が上がらなかったのか、パフォーマンスが向上せず、一部ファンからも批判を浴びた。それでも2桁得点を稼ぐ辺り立派ではあるが、継続性やシーズン後半戦の出来を考えるとこの点数が妥当だろう。アンチェロッティによって任されたセカンドトップというポジションについては再考の余地があるかもしれない。

 

 

 

GK/#25/ダビド・オスピナ  6.5


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CL:6(6)試合0得点

EL:0(0)試合0得点

セリエA:17(16)試合0得点

コッパ・イタリア:1(1)試合0得点

 

アーセナルで序列が落ちたところにキャンプ中のメレト離脱が重なったため緊急獲得。しかしながら素晴らしい働きでゴールマウスを守った。足元の技術を兼ね備え、メレト復帰後はセカンドGKとして不満を漏らすことなく、訪れた出番でも集中力を欠かさない。脳震盪の影響で出番が減った時期もあったが、来シーズンもチームに貢献してほしいところだ。

 

 

 

DF/#26/カリドゥ・クリバリ  7.5


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CL:6(6)試合0得点

EL:5(5)試合0得点

セリエA:35(35)試合2得点

コッパ・イタリア:2(2)試合0得点

 

この怪物DFこそ、今シーズンのベストプレイヤーに最も相応しい。優れたビルドアップ能力に圧倒的な高さ、屈強なフィジカルを兼ね備えた彼は、ワールドクラスと呼ばれるまでに成長した。ベニテスの下でミスのオンパレードだった頃が嘘のようで、また今となっては、4シーズン前に彼の獲得に€7.5mしかかからなかったことは驚きでしかない。このセネガル代表を獲得するためにメガクラブがしつこくアプローチを送ってくるようだが、心配していない。彼はチームに残り、ナポリのために戦ってくれるはずだ。

 

 

 

GK/#27/オレスティス・カルネジス  6.0


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CL:0(0)試合0得点

EL:0(0)試合0得点

セリエA:9(9)試合0得点

コッパ・イタリア:0(0)試合0得点

 

与えられた役割は第3GKと、ウディネーゼ時代にセリエAの舞台で活躍した彼の実力からすれば普通の序列とは到底言えない。実際、時々訪れた出番でも実力を遺憾なく発揮し、ナポリのGKの層の厚さを思い知らされた。10位前後のクラブならファーストチョイスになるだけの実力は持っているはずだ。オスピナの去就が不透明だが、第2GKに繰り上がっても異論はないし、安心して試合を見られるだろう。

 

 

 

DF/#31/ファウジ・グラム  5.5


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CL:1(0)試合0得点

EL:3(3)試合0得点

セリエA:16(12)試合1得点

コッパ・イタリア:1(1)試合0得点

 

かつては欧州のメガクラブがこぞって関心を寄せたこの左サイドバックのキャリアは、怪我によって大きな転換期を迎えた。放り込むクロスに可能性を感じることは多くなく、守備に不安を抱えるマリオ・ルイに対しても劣位となっていた。抜群の連携を誇ったインシーニェのポジション変更の影響も受けているのは確かだろうが、ウィークポイントとして狙われる左サイドを、サッリ時代のようにストロングポイントにできるのは、現陣容では彼しかいない。来シーズンに期待だ。

 

 

 

DF/#33/ラウール・アルビオル  6.0


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CL:6(6)試合0得点

EL:0(0)試合0得点

セリエA:20(19)試合1得点

コッパ・イタリア:0(0)試合0得点

 

シーズン後半戦は怪我で棒に振った33歳のベテランだが、今シーズンも安定感のある守りを披露。スペイン代表からも久々の召集を受けた。セットプレーでのターゲットとしても頼りになった一方、スピード不足が否めないという点と、相棒のクリバリに助けられたという点も見逃してはいけない。ポジショニングの正確さはクリバリ以上だと思っているが、世代交代も叫ばれるチームなだけに、来シーズンも主力でいられるかは不透明。しかし、チームで最も豊富な経験を持つ彼を頼りにする時が間違いなく来るはずだ。

 

 

 

FW/#34/アミン・ユネス  6.0


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CL:0(0)試合0得点

EL:3(0)試合0得点

セリエA:12(6)試合3得点

コッパ・イタリア:1(0)試合0得点

 

移籍劇のゴタゴタに怪我もあって、完全に用無しのまま謎補強として語られるところだったが、そんな危機をパフォーマンスで回避。小柄なドリブラーが輝ける環境がナポリにあることは間違いないなく、アヤックスから加わった彼もその例には漏れなかった。左サイドから切り込んでいく姿からは可能性を感じさせられ、事実怪我からの復帰直後には、2試合連続得点を上げる活躍を見せた。小柄なメルテンスらとの相性も良好そうだ。前半戦を棒に振ったのはマイナスポイントだが、この調子なら来シーズンは更なる活躍が期待できそうで、チームの起爆剤にもなりうる。

 

 

 

MF/#42/アマドゥ・ディアワラ  5.5


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CL:0(0)試合0得点

EL:4(1)試合0得点

セリエA:13(8)試合0得点

コッパ・イタリア:2(2)試合0得点

 

4-4-2へのシステム変更の影響をモロに受けたのは彼だろう。4-3-3のアンカーとしての実力はサッリ時代にも随所に見せてきた。だが、現システムではボランチも前から圧力をかけることを要求され、攻撃面でも前線の面々と密に絡むことが求められる。パス出しにはセンスを感じさせるが、流石に専門外のこれらの役割をこなすには荷が重かったか。完全に控え扱いだ。まだ21歳と成長の余地は残されているが、チームに残るのか、それとも噂のトッテナムなど他のクラブでの成長を選ぶのか、重要な局面を迎えている。

 

 

 

 

FW/#99/アルカディウシュ・ミリク  7.0


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CL:4(2)試合0得点

EL:6(4)試合2得点

セリエA:35(27)試合17得点

コッパ・イタリア:2(2)試合1得点

 

2度も靭帯の怪我に苦しめられた彼にとって、今シーズンは飛躍のシーズンとなった。監督交代の影響を受けてレギュラーに乗し上がり、結果で実力を示した。同胞のクシシュトフ・ピョンテク(ミラン)のインパクトが強すぎるせいで目立ちはしないが、リーグ戦17得点は立派だと言える。左足による直接フリーキックもチームの武器のひとつとなり、ポストプレーにも正確さが出てきたところも評価できるポイントだ。CLのリヴァプール戦での決定機を逸した場面は悔やまれるが、それでも今シーズンは十分な合格点が与えられる。

 

 

 

 

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と、めちゃくちゃ長々と話したがいかがだっただろうか?

あくまで個人的な採点ですので悪しからず。

 

来シーズンも楽しみだが、取り敢えずはCLを見て!長かった今シーズンの欧州蹴球生活を終えましょう。

 

以上、ありがとうございました!

 

ピッチ外の話題が先行するナポリ、指揮官が夏の補強などについて言及

 

今シーズンを2位という、数年前を思えば好順位で終えることになりそうなナポリ。しかし、クラブはこれに満足するような組織ではなくなっている。

やはりスクデットをはじめとしたタイトル獲得に意欲を燃やしており、この夏は大型補強も噂される。

 

ナポリカルロ・アンチェロッティ監督は移籍市場や所属する各選手の事などについて、現地時間日曜日のカリアリ戦に向けた会見で以下のように語った(クラブ公式、footballitalia、calciomercato.comより部分引用)。

ラウール・アルビオルは回復し、明日は先発でプレーすることになるだろう。彼は90分はプレーすることができないかもしれないが、重要な選手で、彼の経験とクオリティをとても恋しがっていたよ。

私たちは(ロレンツォ・)インシーニェとミーティングを行い、彼はクラブに残りたい、そして契約を延長したいと繰り返していたよ。彼を売るつもりはないし、先週のミーティングはそのことについて確認するのに役立ったよ。


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ホームで迎えるカリアリ戦だが、この試合のチケットが10000枚程しか売れていない。ナポリのウルトラスはここ最近の試合結果に対して不満げで、やや反抗的な態度をクラブに示している。

ファンはチームと強く結びついている。しかしクラブ幹部やオーナーとそうあるわけではない。特に海外にいるオーナーならば尚更だ。ローマのケースでは、ファンはオーナーがアメリカ人かどうかなど見分ける必要はない。

オーナーが誰であろうと、ファンがクラブを後ろから支えていることは(記者に向かって)分かるだろ?チームに情熱を注いでいる、私はそれさえあればいいと思ってるよ。

 

 

また、来シーズンについては次のように述べた。

我々は既に自分たちの評価を下している。どんなケースでも、我々は良い形でシーズンを終えなければならない。2位という順位は素晴らしい結果だ。

来シーズンのシステム変更?今シーズンと同じように同じシステムを使うだろうね。4-4-2でスタートして後方から攻撃的なゲームを作っていく、これは我々の選手の属性に適しているはずだ。

興味を持っている選手がいるのは確かだが、私が言えるのはそれだけだ。別のクラブに所属している選手について語りたいとは思わないよ。

(ニコロ・)バレッラ?彼は素晴らしいプレイヤーだ。だが、今現在興味を示している選手の一人というわけではない。我々は質と経験の面でスカッドを強化したいとは考えてるよ。だからそれを叶えられる選手を探している。

(キーラン・)トリッピアーの奥さんがナポリにいる?何も知らないよ。でもナポリにいるのかもね。休みに訪れるにはいい街だからね。

 

 

フロジノーネ戦ではホセ・マリア・カジェホンがスタンドに投げ込んだユニフォームが投げ戻されるという出来事があった。この"事件"については次のように述べた。

私はカジェホンは完璧なプロフェッショナルだと思っている。彼はクラブに愛情をたくさん示してきた。ファンとの行き違いが引き起こしただけのことであり、もう我々の中からは過ぎ去ったことだ。


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アンチェロッティが発言した通り、バレッラへの興味は薄れつつあるというのは確かかもしれない。一方で、イルビング・ロサーノ(PSV)と移籍金€40mで合意がなされたとの報道もあり、最近ではネイサン・アケ―(ボーンマス)への興味も噂される。

一方で、選手の獲得があるということは放出もあるということだ。積極的な立ち振る舞いが予想されるメルカートなだけあって、放出選手の見極めや、レンタルバックしてくる選手をチームに留めるのか等、様々な事を勘案しながらチームの整備を進めていく必要がある。

 

とにもかくにも、ここ数年はやや渋めの補強が続いてきたナポリなだけあって、この夏のメルカートは、いちファンとしては楽しみなものになりそうだ。

 

ELで散ったナポリ、果たして明るい未来はあるのか?


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1stレグを敵地で0-2の敗戦で終えたヨーロッパ・リーグ(EL)の準々決勝。

対戦相手はイングランドの強豪アーセナル

リターンマッチとなる2ndレグ。ナポリはホームでアーセナルに、アウェーゴールを許さずに2点差以上(2点差なら延長へ)をつけることが求められた。

 

ホームとはいえ、相手は強豪。難度の高いミッションをクリアするには自分達の実力を最大限に発揮する必要がある。

 

だが結果を言ってしまえば、それは発揮できぬまま90分が過ぎ去った。

 

 

 

■スターティング・メンバー

 

この大一番でカルロ・アンチェロッティ監督が選んだスタメンはこちら。


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1stレグと大きく異なる点は、右サイドバックにニコラ・マクシモヴィッチを入れて実質的な3バックで戦う点。それに、ファビアン・ルイスとピオトル・ジエリンスキの位置を変えた点にある。

また、最前線にはアルカディウシュ・ミリク、左サイドバックにはファウジ・グラムが入った。

 

 

 

■サッリの遺産は消えたのか?

 

ナポリといえば、最後尾から繋ぎ、細かなパス回しで相手を崩すスタイルのチームと思われているが、これは言わずもがな、現チェルシー監督のマウリツィオ・サッリによって植え付けられたものだ。

だがこの試合、いやアーセナルとの2試合を通して言えることだが、そのサッカーはもう失われつつあると言っても良いかもしれない。

 

1stレグは前からのプレッシャーに耐えかねた裏へのパスが目立ち、オフサイドにかかるシーンが散見された。また、後ろから繋いでもボランチのラインで引っ掛かり、ボールをかっさわれる場面も見られた。実際、ファビア・ルイスがボールを失って、そのままルーカス・トレイラに得点を決められている(正確にはカリドゥ・クリバリのオウンゴール)。

 

そして2ndレグ。この日のポイントは最前線にはミリクがいることだった。多少ラフなボールでも競り合いには持ち込める。ポストプレーでタメを作り、全体を押し上げるという考えは間違いではなかったと思っている。

それでもアーセナルの前からの素早いプレスにやはり苦しみ、ビルドアップにミスが見られたり、ミリクにまでパスが届いても、そのボールに正確性を欠いたりと、1stレグほどではないが、組み立てに苦労した。

トランジションの速さやカウンター時の迫力は素晴らしく、1stレグの結果を覆すという闘志も感じ取れたが、ハイプレスを前に裏にボールを放り込む場面も多く、1stレグと同様にオフサイドを重ねた。勿論相手がハイラインを敷いてきたからではあるが、工夫に欠けたという印象も否めない。

 

 

ハイプレスに対して臆することなくボールを回したのがサッリのサッカーだった。勿論それが防がれる場面もあったのは確かだが、2試合を通して裏へのボールが目立ったこのアーセナル戦での展開に、サッリ・ボールを少なからず恋しく思ったのは僕だけではないはずだ。

 

 

それでだ、果たして今のナポリの姿で、今後明るい未来を描くことはできるのだろうか?

 

指揮官アンチェロッティが果たすべき役目は非常に大きい。

 

もともとナポリというクラブにはビッグクラブと張り合えるだけの資金力は持っていないに等しい。国内ならユヴェントスはおろか、近年低迷が続いてきたミラノ勢にも劣る。そんな中でも昨年は優勝にあと一歩まで迫った。サッリがとったのは確かにパスサッカーではあったが、大きな視点で見れば徹底したグループ戦術だったともいえる。もともとカネがないのだから、タレントの質、並びに選手層では間違いなくビッグクラブには劣るからこそのそれだともいえる。個の力には組織で対抗しようではないが、それで強豪と渡り合おうとしたのは、サッリや選手がそういう意識だったかどうかはさておき、間違いではないだろう。

 

だが事実として、それでもタイトルは取れなかった。組織で対抗するのが間違いではなくてもサッリは「100点満点」の正解を叩き出すことはできなかったのだ。

だからこそ連れてきたのが百戦錬磨のアンチェロッティだ。

彼もまた、100点満点に僅かに及ばぬ結果を修正しようと躍起になり、シーズン序盤戦は見事な結果を残したと言っても良いだろう(チャンピオンズ・リーグは惜しかったが)。

 

だがその修正が至るところに及んだのか、これとも時間の経過がグループ戦術の色を薄めさせたのか、敢えて厳しく書くが、結果・内容共にシーズン後半に進むにつれて悪化した

サッリが作ったサッカーは消えつつある。

 

 

 

■産みの苦しみ、今こそ耐えるとき

 

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だが、アンチェロッティが進める改革も今は我慢の時だ。彼が就任してまだ1年も経っていない。サッリ色は薄まりつつあるが、それでもまだチームのアイデンティティとして、パスサッカーという色は残っている。これを彼がどう脚色し、変化を加えていくのか、来シーズン以降に期待しようではないか。

もともとアンチェロッティは、サッリのような尖った戦術を持たないタイプだ。良く言えば柔軟な指揮官。臨機応変な対応が出来る。

 

先程、「アンチェロッティが果たすべき役割は非常に大きい」と触れたが、その通りだ。徹底したパスサッカー、グループ戦術を解体しつつある中では、それを補う形でどのような戦術を組むかが肝になってくると思う。

現段階では、それを模索している最中だ。

 

だからこそ、今は耐えなければならない。耐える時だ。応援する身としても苦しく、このような状況はサッリ時代にはなかなか訪れなかった。しかし、こういう時にこそ僕らも我慢が必要だし、応援しなければならない。

 

 

 

■最大のポイントは?


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模索が続く中、やはり最大のポイントはこの男をどこのポジションに置くかだろう。

 

写真にもある、ロレンツォ・インシーニェ

 

彼は今苦しんでいるが、アンチェロッティの4-4-2に最適なポジションが存在していないことも影響している。

ナポリ生え抜きの選手でもあり、本来ならばマレク・ハムシクに代わってチームを引っ張らなければならない彼のポジション次第で、チームの行く末も変わってくる。それだけの能力がある選手だと僕は思っている。

 

ただ、シーズン前半は4-4-2のツートップの一角でもそれなりに機能していた。得点も二桁近く稼ぎ、やはりその能力には流石だと思わされたのも確かだ。

だが、彼の得意とするプレーは左のウィングに入った時の、斜め45度でのパス、シュート、ドリブルにある。サッリ時代には、彼がそこでボールを持ったときのホセ・カジェホンへの極上のパスには何度も感嘆したものだ。

 

アンチェロッティが彼をどういった選手として見なしているのか、例えばスコアラーなのか、チャンスを作る選手なのか、はたまた自由に動かせておきたい選手なのか、僕には分からないが、とにもかくにも彼が活躍すれば間違いなくチーム、そしてファン達はノッてくるのが事実だ。

だからこそ、インシーニェのポジション(に加えてカピターノとして相応しいか)を含め、アンチェロッティには最適解を導き出してほしい。

 

 

 

■最後に

 

今朝のアタランタ戦でも破れたナポリだが、CLに参戦することには濃厚で、目標を見失っているように見える。

だが、こんな戦いを続けているようではファンも離れ、選手も去ってしまうかもしれない。

だからこそ、残り試合は戦力で戦って全勝を目指してほしいところだ。

 

 


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ローマ相手に完勝も、気を引き締めるアンチェロッティ


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ナポリセリエA第29節のローマ戦を4-1の完勝で終えた。

 

カルロ・アンチェロッティ監督は、このスタディオ・オリンピコでの“Derby del Sole”(太陽のダービー)の後、コメントを残した(以下footballitaliaより引用)。

私は、チームが良い形になっていると伝えていたので、このようなパフォーマンスは予期できていたよ。

前半はローマに試合のテンポを許したところもあったため、怠惰な部分もあった。しかしハーフタイム後は(チームは)よくやったと思う。(アレックス・)メレトは前半に与えたPKで、ややナイーブだったけどね。

 

 

また、この試合で加入後最高の働きを見せたと言っても過言ではないシモーネ・ヴェルディに関しては同じく1ゴールを決めたアミン・ユネスと共に次のようなコメントを残している。

ヴェルディとユネスは向上し続けているよ。私はヴェルディのプレーが好きだ。彼はチームのクオリティを上げられる選手で、必要なのは自信だけだ。重要な投資を移籍市場で彼にしたわけだが、今はそれを精算しているところだ。

 

 

一方でローマは4-2-3-1のシステムで試合に臨み、更にはニコロ・ザニオーロをベンチスタートにさせてナポリを驚かせた。これについてアンチェロッティ監督は次のように述べている。

我々はローマが4-3-3で来るのかどうか、分からなかったのは確かだ(実際ローマが敷いたシステムは4-2-3-1)。しかし、(ブライアン・)クリスタンテが(エディン・)ジェコの背後に位置していたのが分かったため、(エルセイド・)ヒサイを自陣深くに配置し、異なるやり方でビルドアップを試みた。

 

 

4月の2週目には、ヨーロッパ・リーグ(EL)でイングランドの名門アーセナルとの重要なアウェーゲームを控える。負傷者が心配されるところだが、ロレンツォ・インシーニェを始め、主力選手たちも復帰してくると思われる。

 

ちなみに、イギリスの大手ブックメーカー、ウィリアム・ヒルによるELの優勝オッズは以下の通りとなっている。

1.75倍  チェルシー

3.50倍  ナポリ

4.00倍  アーセナル

7.00倍  バレンシア

10.0倍  ベンフィカ

10.0倍  フランクフルト

16.0倍  ビジャレアル

33.0倍  スラヴィア・プラハ

 

 

ナポリは優勝候補の一角であることに疑いの余地はないだろう。オッズ3番手のアーセナルとの一戦は、大きな山場だ。チャンピオンズ・リーグ(CL)でリヴァプール相手に散ったように、イングランド勢に対して二の舞を演じてはいけない。

アンチェロッティ監督はELに向けて次のように述べた。

優勝候補の一角に数えられるのは名誉なことだが、我々はタフな1stレグを戦わなければならない。チームが良い形になっていることには自信を持っているが、インテンシティを持ってプレーすることが大事だ。アーセナル相手には簡単にはいかないだろうけどね。

 

 

カンピオナートでは3位と4位に位置していたインテルミランが躓き、3位との勝ち点差は10にまで開いた。

残り8試合でこの勝ち点差は、主力を休ませるという意味でも、また控え選手に出場機会を与え、モチベーションの向上にも繋がるという点で大きな意義があるはずだ。

しかし、首位ユヴェントス相手に勝ち点差15をつけられての2位では、今シーズンを手放しで評価するには満足できない。ELでの結果が、今シーズンを語る上での大きなモノサシになるはずだ。

ローマ戦のようなサッカーをできれば第一関門突破も見えてくるはずで、カップ戦に強いとも言われるアンチェロッティの手腕にも期待したい。

 

 


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今まではコラム的記事を中心に書いていましたが、時間的な制約もあるため、今後は翻訳(間違っていたら申し訳ございません)記事も載せていきたいと考えています。

なにより更新頻度が大切だと思うので。

 

何かありましたらコメントお願いしますm(__)m

【雑談】就職活動と社会人

 

今日のテーマはただの雑談なので、興味が湧かない人もいるかと思いますが、宜しくお願いします。

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昨日は大学の卒業式だった。

友人と写真を撮ったり、夜は寿司を食べに行ったりと、学生としての最後の一日を楽しく過ごした。

 

で、遅くに家に帰り、風呂に入って少し考えていたことを話そうと思う。なぜかというと、この僕の書く文章で、少しでも人の役に立てれば良いなと思うからだ。または、何か考えるきっかけを与えられると良いからだ(ここ重要)。

おそらく以下に記すことは就活生や大学生に何らかの影響を与えるかもしれないし、そうではない人にも自分の生活を振り替えるきっかけにもなるかもしれない(分からないけど)。

僕は自分自身に宛てるという意味も込めて、メモ書き程度に文章を書いていく。

 

 

 

僕は大学4年生で、もう来月からは就職し、いよいよ社会人となる。

これまで就職先はおおっぴらにしては来なかったが、はっきり言おう。公務員だ。具体的には(?)某県庁である。

 

(ここの「某」を言ってしまうと、後に触れるどこの「某」新聞社を志望したのか等が明らかになってしまうかもしれないので、そこは控えさせて頂くことをご了承頂きたい)

 

 

 

■僕の就職活動

 

就職活動の話をしよう。

僕のゼミは同学年が4人(に加えて後輩も4人)という、超がつくほどの小規模ゼミだ。大学、及び学部によると、そういうゼミだからこそ込み入った議論を展開し、有意義なゼミにできるとのことではあるが、まあそれはいい。

そのゼミの同学年4人の中で、1人は留学してもう1年大学に残るため、3人が就職活動を行うことになった。僕以外の2人は公務員志望だ。

もともと僕の所属するゼミは例年公務員になる人が多い。

 

 

で、僕の話だ。

就職活動が始まった当初、こうやってブログをやっているように、何か自分の想いを表現できるような仕事をしたいと思っていた。

だから真っ先に思い浮かんだのが記者という職業で、もちろん、マスコミ関連全般を目指していたし、だから某超大手新聞社のワンデーインターンにも参加したりした(それはそれで参加倍率が凄かったみたいで、何故か名古屋開催に早稲田やら北海道大学の人まで来ていた)。

 

で、冒頭にも触れた、

「僕の書く文章で、少しでも人の役に立てれば良いなと思うからだ。または、何か考えるきっかけを与えられると良いからだ。」

と同じようなことを、上とは違う、某地方新聞社の面接で言った記憶がある。

無論、それだけでは受かるわけでもなく、当時もうひとつの想いでもあった地域に貢献したいとか、そういったことも言った。

 

しかし、就活が始まるもっと前(具体的には2年生の頃かな?)の話をすると、もともと僕が志望していたのはやはりサッカー(及びスポーツ全般)に携わる仕事で、記者及びマスコミという枠組み関係なしに、何らかの職業を通してそれに携われれば嬉しい!という感じで思っていた。無論、第一志望は記者ではあったけど。

だからそれに関するセミナーだとか、インターンだとか、そういったのも探したりした。

 

しかしである。

まあ場所が遠い。

僕が住むのはまあだいたい名古屋近辺だといっておこう。正確には、名古屋から電車で20分前後の街である。

 

で、そういったセミナーやらインターンやらは、東京と大阪の2大都市、特に前者中心だ。

また、サッカーメディア業界のバイト募集はほぼ全て東京だ。頑張って東京以外も探したが全然なくて、物理的に名古屋から東京へのバイトなど行けやしなかった。

また、セミナーやインターンにしたって、年に何回も通うことを考えると、交通費もバカにならないと躊躇する自分がいた。他にやりたいこと(海外留学)もあったし、当時はまあ色々と身の回りが慌ただしかったのもある。

 

 

で、更に遡ると高校時代の話になるのだが、元々僕は漠然と東京方面の大学に進学できたらなぁという想いもあった。

これも漠然とだが、やはり地方民からすると、東京の世界は広いのだ。

その漠然さが、結局は東京進学をなしと考えた(というより、自然と地元志向に向かわせた)のだが、もうひとつ。

 

 

“ウチにはカネがない!!!!”

 

 

結局はこれに尽きる。

親にも東京に進学したいと話した記憶があるが、あっさり却下。

そこまで引き下がらなかった(という記憶がある)辺り、僕もそこまでの想いだったんだろうが、とにかくカネがない。奨学金だって借りている。

つくづく何にでも親がお金をだしてくれる家を羨ましく思うが、まあその辺にしておこう。

「他所は他所」である。

 

 

お金がないと、先に言ったインターンやらセミナーにも行けないし、東京の大学にも行けないし、就活で東京通い(に加えて宿泊)するのも結構難しい。

 

 

 

と、言い訳がましいことを言ったが、その通りだ。結局言い訳にしか過ぎないのだ。

厳しい環境でも、自らの道を信じて進む人はきっといるし、自分から行動を起こす人はいるし、結果、それが実を結ぶ人もいるだろう。

 

 

セミナーやインターンならまだしも、バイト代を溜め込めば就活通いはできたかもしれない。

 

しかし僕がそれをしなかったのには理由がある。

やっとゼミの話とも繋がってくるが、周りが完全に公務員モードだったのだ。

ゼミ室に入ると公務員の話が中心で、僕も完全にそれに引き込まれていた。

皆公務員試験の勉強はするし、僕も少しではあるが、やり始めた。

 

一方で、東京に出れないながらも記者及びマスコミ関連の職にはつきたい!という想いも少なからずあったため、民間企業も受けてみようとは思っていた。

そのため、公務員は勉強をほぼしなくても受けられる形を取った(それはそれで倍率が高かったが)。

 

 

 

で、いよいよ始まる就職活動である。ちょうど1年前だ。懐かしい。

 

僕は割と人並みの就職活動を行ったのではないかと思っている。特段内々定が出るのも早くなかったし、友人が内々定を貰って焦るという就活生のド定番ともいえる流れを経験した。名古屋駅で度々とられるランチ代も苦労した。

そして結論を言うと、以下の3社から民間企業は内々定を貰った。

 

  • 某地方新聞社
  • 某地方航空会社
  • 某ケーブルテレビ局

 

航空会社の謎感が凄いが、正直言って取り敢えず受けた(割と皆の憧れの的とされる)航空会社から、大手よりも規模が小さいとはいえ内々定を貰ったのはかなり嬉しかった。CAと同じ職場で働ける!なんていう妄想もしたりしなかったり…というのはさておき、ここで重要なのは某地方新聞社から内々定を貰ったことである。

 

僕はこれを蹴ってしまった。

正確に言うと、公務員が受かるまで待ってもらっていたのだが、受かった後に断りの電話を入れた。

 

理由は色々ある。

生活の不規則性、迫り来る紙媒体の衰退、異動の多さなどだ。

 

「そんなの受ける前から分かっていたじゃないか!」と言いたくなる人もいるだろうが、僕は後先考えず、とりあえず受けてからじっくり考えようとしていたので、結果的に公務員との比較でこうなったのである。

 

 


■これからのスタンス

 

過程はどうであれ、僕はもうあと1週間もしたら働かなければならない。

本来目指していたサッカー(メディア)業界で働くことは99%ないと言えるだろう。

ちなみに地方公務員の25歳以内での退職率は1%を切ると言われ、全体で見ても0.75%だと考られているようだ(https://jiseki-koumuin.com/quit-2/)。

 

だけど僕はこれからもナポリをはじめとしたサッカーの試合を観ながら生活していくことになる。就職活動開始時に目指していた記者及びマスコミや、大学2~3年時に目指していたサッカー業界でなくてもそれは変わらない。

それが仕事になる可能性が極限まで下がっただけのことである。

 

よく、「自分の好きなことは仕事にしない方がいい」と言われることがあるが、僕はそれは半分正しいし、半分間違っていると思っている。

僕の場合、サッカーを観るのが好きで(もちろんプレーするのもだが)、その中でも海外サッカー、セリエAナポリが好きと段階を踏んでコアゾーンに突入していくわけであるが、仕事を通してこれらの試合やJリーグなんかを観たりすると、いつも「取材のことを考えて試合を観ないといけない!」とか、いつもとは違う目線で試合を観ることができない故に純粋に試合を楽しめないという可能性があると思う。夜中なのになんで観たいナポリの試合が観れないんだ!とか思うこともあるのかな?全然分からないが、仕事のせいでストレスが溜まり、サッカーを自分の中の貴重な娯楽のひとつとして取り扱えなくなったり、削ってしまうという可能性もある。

しかし、「好き」とは厳密には違うが(文章を書くのは他人よりは好きだと思うが)、仕事として、自分が書いた文章で少しでも人の役に立てれば、または、何か考えるきっかけを与えられればという目的を果たせる可能性も、公務員になれば無くなってしまったわけだ。

 

 

どっちをとっても、結果「うーん」と悩むことになってしまうわけで、最終的に娯楽としてサッカーを楽しむことになった僕。

公務員は祝日も休みを貰えるし、有休もしっかりもらえるそうなので、「娯楽」として現地まで見に行ったりできると思うとそれはそれでワクワクするものだ。


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そして、このブログ。

「自分の書いた文章で人の役に立つ」というかつての目標を具現化できる、今のところ唯一の存在だ。

だから僕はこのブログを社会人になってもなんとか書き続けたいと思っているし、仮に影響力が小さくとも、要はその積み重ねだろう。自分から発信しないよりはマシなはずだし、なによりナポリというクラブに触れてもらえる可能性が高まるのであれば、やることに意味があると思っている。

 

 

少しゴチャゴチャしてしまったし、何の意味があるのか分からないが、自分にも宛てるという意味も込めたメモ書き程度の文章だ。

これを読み直した僕は、将来公務員をやめてまたサッカー業界やマスコミ業界を目指すことになるかもしれない。そんな可能性も少し込めて書いた。

 

安定を求めたものの、どこかハプニングを求めている自分がいるのは確かだ。

 

そして先日現役を引退したイチロー選手はこんなことを言っていた。

「言葉にして表現することというのは、目標に近づく一つの方法ではないかなと思っています。」

 

 

就活生のみんな、大学生のみんな、頑張ってほしい。

僕もしっかりと仕事を頑張りたいし、ブログも頑張りたいし、イタリア語も学びたい。

 

 

 

 

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今までとは打ってかわって、こんなにも雑な文章に最後まで付き合っていただいた方、どうもありがとうございました。

 

始まりに過ぎないナポリでの"地殻変動"

 


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人生において、別れというものは突然にやってくる。

最愛の恋人や家族など、それまでの過去とは打って変わり意外とあっさりと、しかしそこには積み重ねた過去の分以上の悲しみを伴って訪れる。

 

 

マレク・ハムシクナポリを退団。中国の大連一方へと移籍した。

 

31歳である。

 

まだまだナポリでレギュラーとしてプレーでき、そして実際にしていたにもかかわらず、彼は新天地を中国に求めることになった。

 

これは僕たちナポリのサポーター・ファンを多いに悲しませた。

だが、彼にとっては新たなる挑戦だ。悲しみの涙よりも、励ましの拍手で送りたい。

 

 

 

◼️ナポリで過ごした12年間

 

彼がナポリに加入したのは2007年。12年(正確には11年半と少し)前にセリエAに昇格したタイミングでチームの一員となった。

彼のここでのキャリアと功績をもはや説明する必要もないだろうが、改めてその偉大さを示すために記しておこう。

 

ゴール数:121(歴代1位)

(全コンペティション)出場試合数:520(歴代1位)

(セリエA)出場試合数:408(歴代1位)

CL出場試合数:36(歴代1位)

 

ナポリにとっては「レジェンド」とも言える存在だ。マラドーナの背番号10が永久欠番なら、彼にも永久欠番という栄誉が与えられて良いと思っている。デ・ラウレンティス会長がそれをするか定かではないし、僕はマラドーナナポリという街でどれほど偉大なのか、正直そこまで把握しているわけではないが。

しかし、紛れもなくここ数年のナポリを作り上げた功労者であるのは確かだ。

 

エディンソン・カバーニエセキエル・ラベッシがPSGへと去り、彼もそれに続くのではないかと、それこそナポリのような、言ってみれば中堅クラブの宿命かと思われた。しかしながら、彼はナポリに忠誠を尽くし続けた。ファンとしては最高の選手だ。

 

 

だが、物事には始まりがあれば終わりもある。

これは誰しも抗いようがないことだ。

 

そしてこの選択は、ナポリの人々や応援するファン達の心を大きく揺さぶった。

それを例えて、本記事のテーマとして"地殻変動"という言葉を用いたが、それの引き金となった要因はいくつかある。

 

 

 

◼️ベテランとなったハムシク

 

昨シーズンのスクデットレースで王者ユヴェントスに敗れたことが尾を引いているのは間違いない。

もともとカルロ・アンチェロッティ就任直後から中国行きの噂は流れていた。

だが、アウレリオ・デ・ラウレンティス会長とアンチェロッティの要望に応え、ハムシクは残留。カンピオナート初戦から、これまでと同じように、チームと共に歩んできていた。

 

だがやはり大きな転換点となったのはチャンピオンズ・リーグでの敗退だろう。スクデット獲得もかなり難しい今、チームも、そしてハムシク自身もCLには期するものがあったはずだ。

それでの上位進出が叶わないものとなった今、彼のナポリでのモチベーションは少なくなってしまったのかもしれない。

 

日本にいる、特段ナポリを応援していない人は「中国=カネ」というイメージから、移籍に際しては、結局カネか!という考えを持つ人もいるかもしれない。

僕はこれを否定したくもある。なぜなら、長らく応援してきた(もっと長く応援されてきた方ももちろん居ます)カピターノが、そんな「カネに流れた!」だなんていう風に言いたくはない、そして認めたくはないからだ。

 

しかし、そのお金に関しての指摘はあながち外れではないだろう(認めたくないけど)。ハムシク本人の想いは分からないが、お金は重要だ。間違いなく。

 

一方で、本人は、

「欧州で、ナポリ以外のユニフォームを着て戦うことなど考えられなかった」

「新しい挑戦がしたい」

とも語っていた。

 

人生は長い。まだ若い僕でもそれは分かる。

そして、新しい挑戦をしないと、新たな出会いや発見、自分の成長(これはサッカーの技術的な部分に留まらない)に繋がる何かが見当たらないのも確かだ。

ハムシクは残りのキャリアでそれを探しに行く決意を固めたのだろう(あくまで推測だが)。

 

しかし、そんな決断の中にも、12年過ごしたナポリへの想いをしっかりと残してくれた。

 

ナポリ以外のユニフォームを着て戦うことなど考えられなかった」

 

この発言こそ全てだろう。

 

 

 

◼️もうひとつの要因

 

ハムシクナポリを去る決断をしたもうひとつの要因として、若手の成長が挙げられるだろう。

 


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写真は今季からベティス(スペイン)より加入したファビアン・ルイスだ。

 

当初は左のサイドハーフとしてプレーしていたが、ターンオーバーを採用すると中盤の真ん中、ドイスボランチの一角でプレーするようになる。

年末のインテル戦でハムシクが怪我をしたが、これを機に中盤センターでプレーする頻度が確実に増え、更には良質なプレーを見せる。

 

また、footballitaliaによると、アウレリオ・デ・ラウレンティス会長は次のように語っている(上手く訳せていなかったらすみません)。

ファビアン・ルイスが(ナポリに)来たとき、ハムシクは2つの役割をこなせる異なる4人のプレイヤー(そのうちの一人がファビアン)が既にいることを理解していた。私は彼に、ナポリを離れて中国で大金を手にしたいか尋ねる事ができた。

 

確かに、ファビアンに限らず、彼を含めてピオトル・ジエリンスキやアラン、アマドゥ・ディアワラの4人はハムシクよりも若く、それに優秀なプレイヤー達だ。

ハムシク離脱時に彼らは良質なプレーを見せた。

 

また、これはアンチェロッティの監督就任という側面でもあると見てとれる。

前任のマウリツィオ・サッリとは異なり、ハムシクアンチェロッティから常時スタメンの座を与えられていたわけではないのだ。

 

ターンオーバーでベテランの彼を休ませ、それが若手選手のプレー機会を生み、結果的にハムシクナポリを退団しても大丈夫だという結論に至ったと考え付く。

 

 

 

◼️続くかもしれぬ"地殻変動"

 

ハムシクは退団したが、これはひょっとすると"地殻変動"の始まりに過ぎないかもしれない。

 

勿論、彼の退団というのは、恐らく他の選手が退団するよりもメンタルに突き刺さるものがある。それはそれで一種の"地殻変動"と称すべきことであるのは冒頭でも触れた。

 

が、単純な戦力としては別だ。ベテランのドリース・メルテンスホセ・マリア・カジェホンも、退団前のハムシクと同等の影響力を持った選手であることは間違いないだろう。むしろ、特にカジェホンは未だ替えの効かない存在かもしれない。

 

だがしかし、この夏は積極的な補強に出るという噂も耳にする。候補に上がっているのは、イルビング・ロサーノ(PSV)をはじめとした若手有望株ばかりだ。

ベテラン中心のメンバーから若手への移行という意味での"地殻変動"も進んできているのは、ファビアンらの台頭からも見てとれる。

 

そして、もしロサーノらの獲得が噂通りにいけば、メルテンスカジェホン、現在負傷離脱中のラウール・アルビオルもその"地殻変動"の例外ではなくなる。

サッリが作った一時代の主力にも確実にその時が近づいている。


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だが繰り返すが、物事には始まりがあれば終わりがある。それが世の常だ。

サッリのフットボールが少しずつアンチェロッティのそれに変わってきたように、選手も移り変わっていくというものだ。

 

確かにもし、ナポリの一時代を築いたベテランが夏以降に退団するような事が相次げば、やはり我々ファンは悲しむに違いない。

だが彼らはプロである以上、チームにサイクルがあること、そして熱狂的なファンがいつも彼らを支えてきたことを理解しているはずで、それを仇で返すような選手ではないはずだ(どこぞの誰とは言わない)。

 

そして、クラブの歴史の中でも輝かしいサイクルのひとつとして記憶されるために、また着実に近づくサイクルの最後(と決まってはいないが)を華やかに飾る上で、何よりも大切になってくるものがタイトルだ。

 

ヨーロッパリーグ(EL)。

スクデットが厳しい今、もう今シーズンはこれしかないだろう。

 

ハムシクがELをチームに託したように、僕らも全力で応援したいし、きっとチームも渇望している。

それが"地殻変動"が完結した後の、次のサイクルの素晴らしい遺産となることを信じている。

 

 

 

【18-19シーズン】 ナポリの冬の獲得候補

皆さん、あけましておめでとうございます🎍

 

 

セリエAは今シーズン、クリスマス後も試合を行い、年明け前に前半戦が終了。

 

新たな年、2019年からは冬のカルチョメルカートのスタートである。期間は1月31日まで。

夏がシーズン開幕前までに縛られていたのとは対照的に、冬はシーズン再開以降も継続してメルカートは開いているということは整理しておかなければならない。

 

さて、今シーズンのナポリは前半戦をなんとか2位での折り返しに成功した。

ここで「成功」と表記しなければならないのは、ユヴェントスが圧倒的な成績で首位を快走しているからだ。残念ではあるが、絶対王者に追い付くのは困難に等しいのが現状だ。

それだけに2位という成績にも価値を見出だすべきだろう。

 

ボクシングデーに行われた3位インテルとの一戦は、荒れた展開の末に0-1と落とした。

ここ数試合のゲーム内容は芳しくなく、なんとか勝ち点を拾っているが故に、手放しで「成功」とは呼べない。そのため上記では「なんとか2位での折り返しに成功」と表記した。

 

とはいえだ、インテルとの勝ち点差は5あり、さらに後ろの4位ラツィオとは12の差がある。気は早いが、アクシデントがなく順当にさえいけば、来シーズンのCL出場権はモノに出来るはずだ。

 

メルカートの件について話を戻そう。

上記のようなカンピオナートの展開に加えて、CLで敗退して、更なる戦力の上積みがこの冬に必ずしも必要ではない事からも、補強は最小限に留めるだろう。

 

その最小限になりそうな中でも噂に上がっている選手を、今回は(薄い情報量で)整理しておく。

ザッと並べた感じでは、冬に放出がありそうなヒサイ、マルコ・ログ、ディアワラの穴を埋める選手が多い。選手層を厚くするという言い方も間違いではないが、放出する選手よりもレベルの高い選手を獲得したい様子。

 

 

 

1.クリスティアン・クアメ


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185㎝/21歳

コートジボワール国籍

所属:ジェノア

推定市場価格:€14m(transfermarktより)

 

ドログバ2世」とも言われる、弱冠21歳のフォワード。そう呼ばれる所以はフィジカル能力の高さが有るからだろう。データ上で明確に現れているのは、デュエルの勝利数。これはセリエAでもトップだ(出場時間が選手によって異なるので、"勝利率"の面では不明)。タイプ的には(ドログバを除けば)、元ナポリのドゥバン・サパタ(アタランタ)に近いと思うが、より前後左右に幅広く動くのを好んでいる印象も。

相棒のクシシュトフ・ピョンテクが猛烈な活躍を見せているため、相対的に印象が薄くなるかもしれないが、前半戦を終えて全19試合に出場で3ゴール。ナポリ戦でも得点を決めている。

仮にナポリに移籍した場合、ミリクとの争いになるだろうが、メルテンスも控えている以上、出番は多くは望めない。優勝を狙うべきELで、経験を積ませる余裕も少ないだろう。よって来シーズン以降の獲得がベターか。事実、移籍は近いと目されながらも、冬はジェノアに留まり、加入は夏との報道がここ数日盛んになってきている。尚、移籍金は€20mとの噂。

 

 

2.イルビング・ロサーノ


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175㎝/23歳

メキシコ代表

所属:PSV(オランダ)

推定市場価格:€40m

 

思い起こされるのは、ロシアW杯でドイツを破った初戦でのゴールか。左サイドからのカットインからのプレーを得意とする印象を受けた。

エールディビジでは現在17試合で11ゴール。PSVではここまで右サイドでのプレーが中心で、両サイドがこなせる幅も持ち合わせているならば、より魅力的に映る。

ただ、移籍金の高騰がネックか。噂には過ぎないが、チェルシーが€36mでオファーを出したとの報道もあり、競合相手も多い。仮に冬にアダム・ウナスが放出されても、ウィングにはまだシモーネ・ヴェルディやアミン・ユネスが控えているため、この冬の優先順位としては高くないポジション。彼も獲得するのであれば夏だろう。

 

 

3.ニコロ・バレッラ


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172㎝/21歳

イタリア代表

所属:カリアリ

推定市場価格:€30m

 

カリアリユース上がりのセントラルMF。技術力と縦への推進力を持ち合わせ、前へ持ち運んでのラストパス、もしくはシュートまで持っていける選手という印象。ナポリでいうとジエリンスキやマルコ・ログと似たタイプだ。ただ、バレッラは守備でもファイトできそうで、仮に獲得した場合、起用するならアランの横か。

既にイタリア代表でもレギュラー格で、やはりセントラルMFとしてプレー。共に中盤を組むジョルジーニョが所属するチェルシーも獲得を狙っているとの噂が後を立たない。獲得レースにはインテルも加わっており、激しい争奪戦になりそうだが、チェルシーが提示した移籍金は€50mと言われ、仮にそれが事実なのであれば、ナポリに獲得の見込みはほぼゼロだろう。

ナポリはこの冬にディアワラかログを放出する可能性が高まっている。そのため、補強ポイントと合致するが、カリアリも冬の放出を望まないと予想されるため、こちらも獲得出来るなら夏か。冬は他の選手で手を打つかもしれない。

 

 

4.アグスティン・アルメンドラ


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182㎝/18歳

アルゼンチン国籍

所属:ボカジュニアーズ

推定市場価格:€5m

 

U-20アルゼンチン代表でプレーする攻撃的MF。昨年4月にトップチームデビューしたばかりの選手で、プレー動画をザックリと見た感じでは割りと大柄な割には俊敏性にも秀でているという印象。とはいえまだ粗削りで、判断力にはまだ改善の余地がありそう。ただ、パスにはセンスを感じるものがある。

12月末の時点では、アトレティコ・マドリーバルセロナバレンシアなどのスペイン勢が獲得に興味を示しているとの記事(https://gunosy.com/articles/aOTij)が上がっていた。さらにここ最近では、インテルも獲得レースに参戦した模様。

現時点ではインテルが獲得に最も近いと見られているが、ボカの要求額は€20mまで上げるなどと強気な姿勢。尚、インテルは2019年12月(今からちょうど1年間)までボカに在籍させてからの獲得をオファーをした模様。

 

 

5.ジョルダン・ヴェレトゥ


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177㎝/25歳

フランス国籍

所属:フィオレンティーナ

推定市場価格:€25m

 

若手主体のヴィオラの心臓とも言えるMF。ヴィオラは冬の放出に消極的で、代理人も(ナポリSDの)ジュントーリとは幾度か話し合ってはいるが、1月の移籍はありえないと明言。またもやインテルも獲得に動いているが、移籍するとしても夏まで持ち越しだろう。一方で、ヴィオラと契約延長の噂もある。

中盤の底での判断力が光り、アンカーでもドイスボランチの一角でもそつなく対応できそうではあり、ハムシクとアラン、どちらの代わりもこなせそうだ。

 

 

6.スタニスラフ・ロボツカ


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172㎝/24歳

スロバキア代表

所属:セルタ

推定市場価格:€25m

 

ハムシクと同じくスロバキア代表で、夏にも獲得を狙ったセントラルMF。先に挙げたバレッラ獲得がナポリの第一優先だと見るが、次点としてはこの選手か。競合も幾分少なく(エヴァートンワトフォード辺り)、難易度的にも低いはずだ。

とはいえ、冬に主力を放出するのはどのチームも望んでいることではなく、ロボツカにもこの冬は€30mの値札が付けられているという報道も。難しいオペレーションではある。

プレースタイル的にはバレッラよりもパサー色が強めで、どちらかと言えば"散らす"パスでリズムを作る選手か。連携を活かしてスルスルタイミングよく上がれそうな所はナポリにフィットしそうだ。

冬にログかディアワラを放出すれば、真剣に獲得に動いてもおかしくないと見る(とても個人的な予想ではあるが)。

 

 

7.バンジャマン・パヴァール


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186㎝/22歳

フランス代表

所属:シュツットガルト

推定市場価格:€35m

 

言わずと知れたフランス代表のW杯優勝メンバー。右サイドバックセンターバックをこなせるユーティリティ性は引かれるものがあるが、獲得難易度が高すぎるか。

ヒサイ退団もあり得る中、理想的な人材であるのは間違いない。だが、他に興味を持つチームの名がバルセロナバイエルンでは相手が悪い。加えて彼の代理人は、「別のクラブからのオファーを望んでいる」とも発言している。

 

 

8.マヌエル・ラッザリ


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174㎝/25歳

イタリア代表

所属:SPAL2013

推定市場価格:€15m

 

SPALで目覚まし活躍をするサイドプレイヤー。主戦場は右で、特に右ウィングバックでの起用が多い。ちなみにSPALには在籍し続けて6年目のシーズンを送っているが、ここに来て数多くのクラブから目を付けられている。ナポリは勿論、ラツィオトリノなど、中堅以上のクラブへのステップアップは遅くとも来夏までには実現するだろう。

こちらもヒサイの代役であろうが、サイドバックの適応にやや不安を(個人的には)持っている。特に守備面だ。攻撃面はセリエAでもトップクラスだろう。ちなみにGoal.comが選ぶ、セリエA前半戦のベスト11にも選ばれている(下の写真)。

ナポリは€13mでオファーしたが、SPALはこれを拒否。€22mを要求していると報じられている。ヒサイの(おそらくチェルシーへの)売却額がその倍額あると考えれば、その費用を充てれば決して難しいオペレーションではなくなってくるはずだ(と思っている)。

 


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と、このような感じで選手を並べてみたがいかがだろうか?

大方の報道通り、セントラルMFと右サイドバックの獲得、少なくともどちらかはあり得そうだ(FWのクアメは獲得間近の模様)。しかし忘れてはいけないのが、ここ数年、補強を期待されながらもデ・ラウレンティス会長はそれをやや裏切りぎみなことである。

 

そこまで期待しないで待っておこう。

うん、それがいいだろう。

 

 

 

 

 

 

あと1点に泣き続けるのは御免だ

 

こんにちは。

CLリヴァプール戦、とても残念な結果に終わってしまった。

本当に本当に悔しい。

 

今回はひたすら感想を述べようと思う。

 


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敵地アンフィールドの威圧感

 

敵ながらに普通に驚いてしまった。

僕も時々プレミアの試合を見るが、あれほど  You'll Never Walk Alone が高らかに歌われているのを見たのは、YouTubeで見た、ミランとのファイナルを戦い、イスタンブールの奇跡を起こした時ぐらいかもしれない。

 

つまりはリヴァプールの試合をそこまで興味を持って追っているわけではなかったし、気にも留めていなかったが、CLアンセムをかき消すほどの威圧感と一体感に驚き、圧倒された。

選手達がどうだったのかは分からないが、試合はアンフィールドの声援を受けたリヴァプールナポリを押し込む展開が続くことになる。

正直言ってホームのアドバンテージがここまでリヴァプールにあるとは思っていなかった(サン・パオロもこんな感じにどのチームも思ってるのかな…?)。


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ナポリの試合運び

 

とはいえだ、いくらリヴァプールがホームだとはいえ、ナポリは1点でも取ればグループステージ突破がほぼ間違いないというアドバンテージが存在していた。

 

ナポリが敷いたのは、ホーム戦と同じ、実質3バックとも言える4-4-2。サン・パオロでの試合は、相手に枠内シュートを与えさせず、完璧にゲームボーイをコントロールしてみせたシステムであり、右SBのニコラ・マクシモヴィッチが実質的なCB、左SBのマリオ・ルイがそれに押し出される形で前線でプレーするというメカニズムは、ホーム戦では効果的だった。

 


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だが、今朝の試合は上手くいかない。

 

引いて受けるロベルト・フィルミーノに付こうとするラウール・アルビオル。最も脅威である存在、モハメド・サラーとバチバチやりあうカリドゥ・クリバリ。この2人が引っ張り出されると、左からはサディオ・マネが、後ろからも中盤のインサイドハーフの選手(特にジョルジニオ・ワイナルドゥム)が空いた中央のスペースに飛び込んでくる。

マクシモヴィッチが比較的内側に絞って対応する場面も見られたが、特に試合終盤は空いた中央のスペースをマネに使われて幾度となく決定機を作られた。

GKダビド・オスピナの好セーブと相手のシュートミスがなければ2点目をとられていてもおかしくはなかった(とはいえ、2点目を取られようが結局1点奪えば突破確定だったので、その辺りのリスク管理が緩くなっていたのは仕方がないとも思うが)。

 

また、ボールを保持している時は、実質3バック+オスピナナポリ守備陣がビルドアップを行う際、リヴァプールの前3枚が猛烈なプレスをかけ、ロングボールを蹴らされすぎた。いつもなら自信をもって後ろから繋げていたようにも思うが、アンフィールドの雰囲気がそれを許さなかったのか、プレスが激しすぎたのか。おそらくどちらもだろう。

 

唯一ビルドアップの逃げ道となる左のマリオ・ルイのところだが、そこにすらボールを回せない(実際にマリオ・ルイの所へボールを回そうとしても、パスミスタッチラインを切る場面が多かった)レベルで猛烈なプレスが来たら、流石にロングボールしかない。

しかし前線は、いわゆる「ちびっこ2トップ」。ボールを収められなけらば、元から数的不利の中盤センターでセカンドボールの回収も難しい(アランは頑張ってたが)。

2トップに加えて両サイドのホセ・カジェホン、ファビアン・ルイスのプレー機会が少ないように感じたが(特にサイドに張ってからの動き出しが持ち味のカジェホン)、もっと内に絞って、センターでスクランブルを作り出せれば、もう少しまともに中盤でやりあえたのではないかと思う。

 

とにかく、前線2枚にボールが渡らず孤立気味、中盤も数的不利、加えてプレスはエグいというこの状況の中で勝利するのは正直難しかった。

 

個人的にはアンカーにディアワラ辺りを入れて4-3-3で始めるという選択肢もあったとは思うが、それはビルドアップが上手くいかなさすぎて感じた、ただの結果論である。

また、監督のカルロ・アンチェロッティも、ロレンツォ・インシーニェをゴール近くでプレーさせたいようなので、どちらにせよ、アンカー込みの4-3-3は選択肢としては優先度が低かっただろう。

 

 

あと1点に泣き続けるナポリ

 

この試合に関しては、他にマネージメントの仕方があったかもしれないとはいえ、完敗だ。

 

だが、グループステージを突破できなかった決定的な原因とはならないだろう。

このラウンドは、6試合の成績で決まる。その1試合ごとの積み重ねに問題があったと言わざるを得ない。

 

例えばアウェーのPSG戦の試合最終盤に許したディ・マリアのゴール。前節レッドスター相手に許した余分で防げた1失点。結果的に得失点差がリヴァプールと同じだった以上、これらの場面に問題はなかったか。気が抜けてはいなかったか。

 

敢えてひとつ厳しいことを言うと、上記の2つの失点、加えて今日の試合にはいずれもマリオ・ルイが失点に関与している。

解説者の面々にもこの左SBが穴と言われている以上、実質的な3バックでマリオ・ルイに対する負担軽減策を行っているからこそ、彼には奮起してほしかったとは思う(フィジカル勝負で厳しいのは承知だが、挙げた3つの失点は、例えばヒサイなら防げていたかもしれない)。

 

ナポリはCLでは1点に泣いてばかりだ。

ラファ・ベニテスが率いた13-14シーズン、1点足りずに得失点差でアーセナルドルトムントの前に屈した。

初のラウンド16に臨んだ11-12シーズンのワルテル・マッツァーリ体制でのチェルシー戦は、延長でブラニスラフ・イヴァノヴィッチにやられた。


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振り替えれば、いずれも防げたミスをしてしまっての敗退だ(チェルシー戦は1stLegでパオロ・カンナヴァーロがやらかし、13-14シーズンはGL初戦のドルトムント戦でファン・カミロ・スニガがOG)。

 

レアル・マドリーマンチェスター・シティ戦のように力の差を見せつけられての敗戦なら、純粋に力不足と割りきりもつくが、こうも競った展開を落とし続けると、流石に辛い…(苦笑)。

しかし、その競った展開を落とし続けている原因は(これはカンピオナートにも言えることだが)、自分達自身なのだ。

 

 

「近くて遠い」一歩

 

確かにいずれも次のラウンドへはあと一歩だった。しかしその一歩が果てしなく遠い。

ここまで僅差でCLの舞台から去らなければならないことが続くと、何かが足らないことを自覚しなければならないと思う。

そして、それはカンピオナートでも同じだ。近年はユヴェントス相手にあと一歩のところでスクデットに手が届かない。

 

「何か」というのは恐らくはメンタル的なところも相当含まれるだろう。今朝の試合も完全にアンフィールドの雰囲気に飲まれていた。

 

もう一度言うが、次のステップまではあと僅かだ。たがその僅かなところを埋めるのがとてつもなく苦しく、大変で、恐らくは時間もかかることであろう。

だが、それを埋めるためにアンチェロッティが来たのだし、そこまでいくための「準備」は今朝まででもう十分だと思いたい。

 

CLを落とした今、ELがある。まだ手にしていない欧州での名誉、そしてナポリが次の一歩を踏み出すためにも、是が非でもこのタイトルを狙ってほしい。

 

 

 

 

 

(…最後に。

ミリク!あれは決めてくれ!

マリオ・ルイ!頑張ってくれ!

それとELでチェルシーと当たるのを楽しみにしてます。

あとは、たぶん、もし自分がナポリファンではなくてフラットな状態であの試合を見てたら、即リヴァプールファンになったと思うぐらい、凄まじい雰囲気、サッカーだった。)

 

 

 

 

 

 

ハムシクの偉大な記録に思うこと


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マレク・ハムシクナポリでの通算出場試合数をUEFAチャンピオンズリーグ第4節・パリ・サンジェルマン(PSG)戦で517とし、クラブの最多記録を更新した。

 

僕がナポリの試合を見始めた頃に所属していたのは、そのPSG戦で対戦相手として出てきたエディンソン・カバーニや、好きな選手のひとりであるギョクハン・インレルパオロ・カンナヴァーロモルガン・デ・サンクティスらが所属していた頃だ。丁度ワルテル・マッツァーリの元で久方ぶりに欧州CLに出場していた頃と重なる(とはいえ、その前年も同じようなメンバーが所属していたので、その頃から応援はしていた)。2011-12シーズンの事なので、7年ほど前ということになる。ちなみに下の写真も7年前のホームでのCLチェルシー戦のもの。懐かしい反面、時間の流れというものは恐ろしいと感じさせられる。


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僕がナポリを見始めた頃から残っている唯一の選手が、今回の記事の主役となるハムシクであるのだが、何故ここまでの偉大な記録を残すことができたのか、見ていきたい。

 

 

ナポリと共に歩むハムシク

 

ハムシクナポリに加入したのは2007年のことだ。当然この頃はまだ僕自身、欧州サッカーにも目覚めていない頃であり、以下は単に調べた情報を載せるだけとなる部分もあるのをご了承頂きたい。

 

ブレッシアからナポリに加入したのハムシクだが、その頃のナポリは、まだクラブ破産後に久しぶりにセリエAの舞台で戦うような、分かりやすく言えば(おそらく)今のパルマに近い境遇のチームだった。

そんな中で当時20歳のハムシクはチームを牽引し、昇格初年度でチームを8位に「躍進」させる原動力となった。

 

その後、少しスキップして、2010-11シーズンからマッツァーリの元でのトリデンテ時代が来る(ちなみにマッツァーリは前年度の10月からナポリ指揮官の座にいた)。

トリデンテとはファンならお馴染み、カバーニエセキエル・ラベッシハムシクの3人が組むユニットの事だ。

ハムシクマッツァーリの元、セカンドトップ的な振る舞いをして躍動。抜群のタイミングでの2列目からの飛び出しを武器に、MFながらもコンスタントにシーズン10点前後の点を取れる選手として名を上げた(余談だが、そういう飛び出しを武器に得点を稼ぐ中盤のプレイヤーの希少価値はかなり高いような気がする)。

また、この頃には(あくまで僕の印象だが)ナポリというチーム自体も安定して上位に顔を出せるチームになってきていた。まだインテルミランがかつての強さを持っていた時代ではあったが、欧州カップ戦(CL・EL)にも出場することができるだけのチーム力が備わってきた段階だ。

 

その後、ベニテス、サッリ、アンチェロッティと、3人の監督が続く訳だが、その過程の中でハムシクに求められる役割も変わっていった。

マッツァーリからベニテスに変わったタイミングでは、堅守速攻からポジション寄りのスタイルに変化していった中でトップ下の役割を任された(時々ドイスボランチの一角をやらされてもいたが)。

サッリの元ではインサイドハーフとしての新境地を開拓した。かつてのような飛び出しを随所にみせつつも、相手の2ライン間(DFとMFの列の間)での絶妙なポジション取りやDFライン近くまで降りてきてのビルドアップの手助けなどをこなした。

そして今、アンチェロッティの元では中盤センター、2ボランチの一角を任されている。

 

 

異なる役割に適応するハムシク

 

こう見ると、セカンドトップ(マッツァーリ期)→トップ下(ベニテス期)→インサイドハーフ(サッリ期)→ボランチ(アンチェロッティ期)と、徐々にポジションを下げていることが分かる。

僕自身、あまりハムシクに器用な印象はないのだが、年齢を重ねるなかでここまで多くのポジションにフィットしてきたのは驚異的だと思う。といっても「器用な印象はない」というのは、マッツァーリ政権時代のハムシクを見ていると、「飛び出しの選手」という印象が強すぎたため、それがまだこびりついているだけのことであり、またこの頃はここ数年のように攻撃のタクトを振るうようなプレイヤーでもなかったからでもある。あとは率直に、あのモヒカンとタトゥーのいかつさもその理由に入ってくるだろう。

だが、サッリ政権期からは、指揮官によって植え付けられた精密なメカニズムの歯車の1つとして、前述したような、とても器用な役割をこなしていた。なので、ここが大きな転換期だったのではないだろうか。

それがなければアンチェロッティの元でボランチとしてプレーするハムシクも見れていないし、2列目や1.5列目で活躍するプレイヤーのままだったら、メルテンスやインシーニェにポジションを喰われていたかもしれない(実際にベニテスはそういう判断を下し、ハムシクを常時スタメンとして使うことはなかった)。


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ハムシクの11年を振り返って

 

マレク・ハムシクは、今やナポリファンだけではなく、セリエAのどのチームのファンからも認められる偉大な選手だろう。だが偉大な選手というのは別にハムシクに限ったことではない。クリスティアーノ・ロナウド(ユヴェントス)やダニエレ・デ・ロッシ(ローマ)にだって言える。もしかしたらビッククラブでなくても、そこで長くプレーしている選手にも当てはまるかもしれない。更に言えば、別に所属期間なんて関係ないかも知らない。所詮「偉大なプレイヤー」の定義なんて、人それぞれだ。

 

だが、ハムシクに限って言えば、彼の素晴らしい所は他のプレイヤーにはない。

 

彼が加入したナポリセリエAの昇格組で、上位に上り詰めても「躍進」と目されるような、まだまだ発展途上のチームであった。そこから10年以上の時を経て、ナポリは強くなったのは間違いない。

その間に、選手や監督など、ハムシクを取り巻く環境も変わった。監督から与えられる役割も違えば、共にプレーする選手も変わっていく。そんな中で常時主力としてプレーし続け、しかも個人とチームの結果を両立させていくことが、どれ程難しいか。特にチームの結果に関しては、昇格してから躍進止まりではなく、近年はセリエAの上位常連だ。

そんな上位常連のチームにまで上り詰める過程で、ハムシクはチームと共に成長した。いや、もしかすると、このナポリというチームにいたからこそ成長できたのかもしれない。

 

僕の国語能力のなさ故に、うまく言えないのがもどかしいが、昨今ワンクラブマンが少なくなってきている今、弱小の頃からチームを支え続け、強豪と呼ばれるようになった今でもチームと共に歩みを進める選手など、一握りだ。

そしてその価値の高さの一部が、今回のクラブ最多出場記録として、目に見える形で現れた。

 

 

ナポリと共に歩みを進めるハムシクを見られるのはいったいいつまでだろうか。

彼も31歳で、夏には中国行きが間近に迫るなど(訪れては欲しくないが)、着実にナポリでのキャリアも終わりに近づいているのは確かであろう。

 

だから僕は思う。その時までに、ナポリに忠誠を誓い続けたハムシクが優勝カップを掲げている瞬間が見たいと。

 

頑張れハムシク

頑張れナポリ

 

サッリとアンチェロッティ

アンチェロッティ体制でカンピオナートを戦い始めてはや2ヶ月半。徐々にチームの形が見えてきた。

それによって前指揮官のサッリとの違いもチームに現れてきている。

 

戦術的な細かい話は、そこまで専門的ではないし、おそらく他の人が分析してくれるであろう。

やりたくなったらやる!というスタンスではいるので、それはまた別の機会。

 

 

今回のテーマはその戦術とも関わってくるが、より大局的な話である。

ズバリ、「相手に合わせて戦術やメンバーを変えたり、ターンオーバーをすること」についてである。

 

 

ご存知の通りサッリはとにかく戦術的なスタメン変更やターンオーバー(=選手の休息を目的に絶対的主力をベンチに置くこと)をしなかった。

スタメンはおなじみの11人。時々ジエリンスキとディアワラがスタメンでの出場機会を得ていたぐらいだ。

 

対して新監督のアンチェロッティは、システムもスターティングメンバーもコロコロ変える。サッリと同じ4-3-3の時もあれば、これまでほぼ使ってこなかった4-2-3-1・4-4-2も使う(今は4-4-2が多い)。

 

 

プランAを貫くサッリ


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サッリのサッカーは、ファンが自ら言うのもアレだが、「欧州でも屈指のサッカー」を展開していたとの評判であり、

実際グアルディオラ(マンチェスター・シティ監督)からも称えられ、現在もチェルシーで評判はうなぎ登りだ。

 

細かいパスをディフェンスラインと中盤とで前後に動かし、機を見てDFとMFの2ラインに入れ込む(当たり前だがもっともっともっと、奥は深い)。

 

どんなに強い相手と当たろうが、同じサッカーをひたすら続けた。

17-18シーズンのCL、マンチェスター・シティ戦がその典型だ。当時シティはプレミアで無敗を継続し、グアルディオラも目覚ましいサッカーを展開させていた。ナポリとしては、やはりメンバーの格という面でシティには劣るし、アウェーゲームならなおさら厳しい戦いが予測された。

アウェーゲームの結果は序盤の失点が響き1-2で敗れ、特に最初の30分が全く機能しなかったのが記憶に新しい。

 

戦前から、スペクタクルなゲームになる、ポゼッションサッカーの最高峰の戦い(フットボリスタより引用)と、騒がれたのは事実だが、勝負である以上、勝たなければ意味がない。

別にサッリがそれを放棄したというつもりは毛頭ないし、むしろ彼は彼が自信を持つサッカーで勝利を目指した。

そしてそれはシティ戦に限らず、どのゲームでも同じである。

 

 

が、その一貫した、サッリが自信を持つサッカーをしてもカンピオナートは制覇できなかったし、CLでも勝ち進めず。コッパ・イタリアやELは、一部の外野から「捨ててるだろ」とまで言われる始末。

サッリのサッカーをする上で、「捨てる」というほど露骨なものではないにしろ、いわゆる「主力温存」であったり「控え起用」をしてELやコッパに臨まなければならないのは、ファンなら重々承知であった。

 

そして、そのような起用で惜しくも敗退したELなどに平行し、カンピオナートは主力を継続起用して好調も、終盤に息切れ。

というよりかはユヴェントスと比較して(あえて厳しく言うと)「チーム力の差」を見せつけられるかのような出来で結果は2位。

 

その「チーム力の差」が具体的には何か分からないが、おそらく控えの選手層も含まれるだろう。もっと言うと、「控え」という概念がある時点でそれはユヴェントスとの差をつけられていたのかもしれない。

また、「プランA」以外の戦術のなさも、ここに当てはまるかもしれない。

 

「プランA」をひたすら続けるメリットは、やはり戦術浸透度を高められるところにはある。しかし、格上の相手にそれが通じないと、また、格下でもサッリ・サッカーに対応したソリッドな守備をしてくるチームには、苦戦することがあった。サッリの「プランA」を遂行するには技術が最低限必要で、加えて戦術を消化しきれている選手が優先して起用されるため、上記でも触れた選手固定化の傾向も見てとれ、「スーパーサブ」的な、戦術を度外視して流れを変えさせる選手もいない。

「プランB」がない「プランA」のみのサッリのサッカーは3年の年月を経て最高の高まりを迎えたが、それでもスクデットに届かなかった以上、サッリの留任を絶対づけるものはなかった。

 

 

アンチェロッティの登場

 


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会長の強行的な人事で就任した名将アンチェロッティ

彼がサッリ・ナポリと最も変化させたところは、やはり「プランB」を付け加えた所だろう。

いや、付け加えたというよりも、サッリ体制で身に付けた短い距離感でパスを上手く繋ぐサッカーを継承しつつも、「相手に合わせて」、それをより実現しやすいようなシステムや人選をしているという印象を受ける。

必ず4-3-3で同じ11人のサッリには見られなかったことだ。

短いパス回しの中で、インシーニェが得意の2ライン間でボールを受けられるようなシステムを編み出したり(4-4-2のセカンドトップ的振る舞い)している点が例として挙げられる(これによってインシーニェの得点能力が更に開花したのは予想外だったが)。

 

また、同じく「相手に合わせて」というコトに基づくと、相手のストロングポイントを消すような起用法も挙げられるだろう。その典型的な例は、お察しの通りCLのリヴァプール戦である(詳しくは語らないけど)。

 

加えて、アンチェロッティはターンオーバーを上手く使い、選手の疲労を溜め込まないようにしている。31歳とベテランの域に入ったハムシクや、サッリの元では「お前休んだことある?」的な扱いだったカジェホンもターンオーバーで休息を得ている。

 

元来控え扱いだった選手のモチベーションも高まるし、「主力」と目された選手もコンディションを維持しながら長いシーズンを戦えることはよいことだ。

ただし、あくまでもそれは「よいこと」どまりである。

やはり「勝利」が足りないと意味がない。

チームが勝たなければターンオーバーを頻繁に行ったところで逆効果だ。ならメンバー固定で「絶対的主力」盛りだくさんの、サッリの元で成熟されて戦術を踏襲させたらどうかという話も出てくるだろう。

 

しかし、そこはさすがのアンチェロッティ。相手に合わせて戦い方を変えるという「自分の色」(というよりもこれはノーマルな監督なら普通にやっていることか)を出しつつ、また、ターンオーバーもしつつ、今のところ結果も出している。

リーグ戦ではユヴェントスに次ぐ2位の成績を出し、CLでもレッドスター相手に躓くも、前述したホームのリヴァプール戦では完璧な戦術を披露して勝利。

 

 

個人的な考察

 


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ここからは僕個人の意見になるが、アンチェロッティの元で、「ユヴェントス化」が図られそうな雰囲気だ。

もちろんライバルでありナポリターノからしたら憎ましい対象でもあるユヴェントスを、好き好んでこの場に登場させはしないが、こう表現せざるを得ない。

先程も触れたがユヴェントスは控えという概念が存在しない、と感じさせるようなチームだ。ディバラがサブの時もあれば、ドウグラス・コスタがサブの時もある。対戦相手に応じてフォーメーションを変えるという柔軟性を持っているとも思う(もちろん、自分達にとっての最適解のフォーメーションを探しているという意味合いもあるが)。

 

 

 

アンチェロッティの指揮下に置かれたナポリも似たような境遇に足を踏み入れつつあると推測できる。サッリの元では「絶対的主力」だったメルテンスやヒサイが戦術的理由でベンチを暖めることもあったし、ハムシクも(残念だが)もはや絶対的な存在とまでは言えない。選手のターンオーバーを増やし、前政権では控えに終始した数多くの選手を起用している。

 

サッリの時のような戦術の熟成度MAXの華麗なフットボールは見られなくはなったのは間違いない。そのアプローチではスクデットを奪えないというのがアンチェロッティの判断かもしれない。

色々な選手を対戦相手に応じて起用したり、ターンオーバーで選手を休ませる。「主力」となる選手はいても、「絶対的な主力」となるような選手は数少ない。

もちろんピッチの上では細かいパスを繋ぐという戦術的取り組みは変わってはいないが、極論、サッリは「自分達のサッカーを100%実行すれば勝てる」という意味合いに対し、アンチェロッティは「自分達のサッカーを80%にしても、相手にとってはそうされるのが一番嫌だよ」的なサッカーをしていると思う(個人的見解だが)。

 

ターンオーバーや戦術的理由での選手の入れ換えを行いつつ、この戦い方で1シーズン結果を出すことができれば、ナポリの「ユヴェントス化」は一歩進んだと言えるだろう。

ただ、サッリの夢のある、あのサッカーが過去のものになってしまうのを感じながらになってしまうのも本当に残念だが…。

 

しかし例えそうなろうとも、その先に、ユヴェントスをも越える結果を出せるならばナポリファンは皆歓迎のはずだ。

 

新監督のアンチェロッティには是非とも自分の色を出しながら、頑張って欲しい。